ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

2016-01-17から1日間の記事一覧

『パリ、テキサス(ヴィム・ヴェンダース)』

84年、フランス・西ドイツの合作。 ロードムービーの傑作。 ロードムービー、それは長い距離を移動する物語。 さまざまな理由で、人は移動する。 恋人や家族を探して、敵を追い、組織から逃れて。 車で、バスで、電車で、徒歩で。 彼らは、どこからどこを移…

『アメリカン・ビューティー』

1997年。サム・メンデス監督。この映画が好きだ。 大みそかの夜、元旦へと日が変わってから、まだ起きていた友人と視る。初めて観たときから、「あまりにアメリカ的だ」という印象が離れない。アメリカ的な価値(その美質よりも、富や名声に象徴されるわ…

『サブカル時評 宇野常寛(1月9日付朝日新聞)』

昨年末から「北の国」からを観ている。 次の文化の下敷きになるような全盛期の優れた映像文化は今一度じっくると観ておいたほうがいい。そう思ったからだ。 この感覚は、この日の宇野氏のサブカル時評にも見てとれる。 大みそかに紅白歌合戦をぼんやりと視て…

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年(村上春樹)』

どんな映画でも本でも、個人がパッケージにアクセスしやすい時代になった。 録画機に何本もの映画や映像を貯め、amazonで小説が1円で売りに出されている。 いつでも安く視られるというその意識環境は、文芸や映画の旬というものを失わせている。作られて間も…