ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

2016-06-25から1日間の記事一覧

『愛の渇き(三島由紀夫)』

悦子はその日、阪急百貨店で半毛の靴下を二足買った。紺のを一足。茶いろを一足。質素な無地の靴下である。 野菜泥棒を追いかける百姓の怒声に似ている (弥吉) 「お舅さまはこれが私の贋物の日記だとご存知ない。これが贋物の日記であることを誰が知ろう。…