ここがパンチライン!(本とか映画、時々 新聞)

いま、物語で大事なのはあらすじではない。そこで語られている言葉とリアリティだっ!!ということで、卑怯で弱い人間を愛したい。人間の野蛮さ、愚劣さから目を背けたりしたくない。おのれ自身の端緒(根っこ)が絶えず更新されてゆくそんな経験をする、そのための記録。大江健三郎と吉田修一と。三島と太宰と。村上春樹と中村文則、小島信夫と舞城王太郎。カズオイシグロにミシェル・ウェルベック。カーヴァーとチャンドラー、ブコウスキーにキューブリック。コッポラにデビット・フィンチャー。ウディ・アレンもケヴィンスペイシーも。談志だって

新聞記事で・・・ 

『論壇時評 ”人との対話が「回路」をひらく” ー小熊英二氏(6月30日朝日新聞)』

ある自民党元都議はこう言う。 「任期中にどういう議員活動をし、実績を残したか」は「次の選挙ではまったく関係ありません」。「では、何が大事なのか。地元の行事や冠婚葬祭に出席するかどうかなのです」。 他の先進国と違い、日本では学歴の低い人の方が…

『アベノミクス考 外からの視点(ジム・ロジャーズ@朝日新聞 6月21日付)』

「安倍首相は、経済を再考させ、海外と競える環境を作り出すと公言していたのに、結局、何もやらなかったと思います。やったことは増税、そして税金で道路や橋を造り続け、お札をじゃぶじゃぶ刷り続けたことくらいでした」 「〜〜。しかし、構造改革は進まな…

『プラグマティズム(文化の扉@2016年5月29日付 朝日新聞)』

異なる信念の共生へ 試行錯誤 ・1870年代の米国 パースやジェームズ ・南北戦争を反省に「異なる思想の共生を目指し、唯一の正しさを否定するところからプラグマティズムは始まった」 ・人間の知性は誤り得るとして、唯一絶対の真理を探究する伝統的な西…

『緩慢な統合 欧州の過ち(ブレンダン・シムズ@読売新聞 6月19日付)』

今のEUはドイツが支配的だ。そのありようは神聖ローマ帝国(962年〜1806年)に似ている。この帝国は国々の緩やかな集合体で、政策決定の基本は合意の形成だった。帝国の最高裁判所が法治に目を光らせた。このはるか昔のドイツ流の政治文化をEUは継承した…

『科学者とは(スティーブン・ワインバーグ@2016年6月8日付 朝日新聞)』

自然の観察抜きに理論や数学だけに頼って理解しようとするのは科学ではありません。例えば、彼らは物質を構成する元素について見解を述べていますが、理論や観測に基づいていません。単に、世界はこうあるべきだろう、という詩的イメージを述べているに過ぎ…

『天才の理由を探ろう』堀越千秋@2015年1月18日付 朝日新聞GLOBE

スペインになぜ、こんなにたくさん天才がいるんだろう? ピカソ、ダリ、ミロに始まって、ゴヤ、ベラスケス、ムリーリョ、スルバラン… 〜みんなそれぞれに奔放で、天才であった。 商店主たちは実によく釣り銭を少なくよこしたが、指摘すると反論もせずに返し…

『米歴史家らの懸念』キャロル・グラッグ@2016年6月5日付 朝日新聞

「ただ皮肉なのは、慰安婦問題は過去にほぼ解決していたということです。宮澤喜一元首相は自ら韓国で謝罪したし、河野談話も発表された。その後も日本は何度も謝っている。しかし、安倍首相が河野談話を検証し、見直す趣旨のことを言い始めたため、問題が再…

『天変地異と心』養老孟司@2016年3月11日付 朝日新聞

ー東日本大震災の直後、「戦前、日本が曲がっていったのは関東大震災からではないかと考えている。大正デモクラシーがなぜ、軍国主義に変わってしまったのか。震災の影響が非常に大きかったのではないか」と言われました。 「脳は言わば入力装置ですが、例え…

『メキシコ麻薬戦争泥化の果て』ハビエル・シシリア@2013年10月4日付 朝日新聞

メキシコの誘拐、殺人、脅迫が横行しているのに犯罪者は捕まらず不処罰率95%にも及ぶ。国家権力が腐敗したため、麻薬組織が力をつけたのです。 地域社会が壊れることが、大資本の利益につながることすらあるのです。これは、人々が健康的な暮らしを営んでい…

『二分法の世界観』是枝裕和@2014年2月15日付 朝日新聞

谷川俊太郎さんとご一緒したのですが「詩は自己表現ではない」と明確におっしゃっていました。詩とは、自分の内側にあるものを表現するのではなく、世界の側にある、世界の豊かさや人間の複雑さに出会った驚きを詩として記述するのだと。 水俣病を撮り続け、…

『トランプ旋風 喜ぶTV局』竹森俊平@2016年3月20日付 読賣新聞

「この技術進歩は同時に、政治論議の質が劇的に低下し、社会規範が崩れるといった予期せぬ結果を様々に招いた」と指摘する。 「膨大な意見や情報源の喧噪に埋もれる世界では、誰もが自分の声を聞いてもらおうと努力するので、敵対者をののしったり、過激な発…

『戦争の記憶と和解』バレリー・ロズ@2016年2月10日付 朝日新聞

「和解は一見、究極の目的のように思えます。でも、状況次第では和解など不可能だし、常に和解など不可能だし、常に和解が必要とも限りません。重要なのはむしろ、和解が現実からいかにかけ離れているか知ることです」 過去が人々にとって重いだけに、紛争当…

『文系で学ぶ君たちへ』@2016年4月7日付 朝日新聞

ただの言葉の連なりが、誰かの心には刺さって絶対的なものになり、そうでない人には何の価値もない。一般に役立つとされるものって役立ち方が決められているけど、詩は読んだ人ごとに解釈がある。それがいいんです。(最果タヒ) 役立つことだけを求めていっ…

『貨幣が滅ぶとき』岩村充(早稲田大学大学院教授)@2016年4月8日付 朝日新聞

〜そうした格差の問題に目をつぶって景気に気を取られているから大衆の不満が爆発し、大統領選でトランプ現象やサンダーズ旋風が起こったのでしょう。」 「実はその米国より、バブル崩壊後の日本の方がはるかに厳しい問題に直面しています。中産階級の所得下…

『発想は直感でも、選んだ理由を徹底的に考える』寄藤文平@2015年5月9日付 朝日新聞

「優等生的な表現から逸脱しようとする意図を感じた」と振り返る。岡本さん自身も広告に「くだらなさ」「下世話」といった価値観を持ち込みたいと考えていただけに、波長が合ったという。 ただ、理詰めで作れば、よいデザインが出来るわけではない。僕自身、…

『内なる天皇制』森達也@2013年11月27日付 朝日新聞

久々に耳にした「不敬」は、私たちは変わったというよりは、天皇についてただ考えなく、語らなくなっているだけなのだと教えてくれる。 騒動後に社会とメディアにあふれた言葉は『政治利用』だけでなく、『非礼』や『失礼』、そして『不敬』でした。この国の…

『ナショナリズムを考える』ベネディクト・アンダーソン@2012年11月13日付 朝日新聞

〜日本はもはや大国ではないという思いが、人々に大きな声を上げさせるのです」 「ナショナリズムそのものが悪なのではありません。それは、いわば社会の接着剤であり、人々に『自分は日本人だ』と感じさせるものです。〜」 本来ナショナリズムは未来志向な…

『反TPPの核心』佐伯啓思氏@2012年12月1日付 朝日新聞

今日の世界も金融の過度なグローバル化が進み、投機資本が国内経済を攪乱している状態で、自由貿易が双方の利益にならない。 みんながもう少し『内向き』になった方がいい。欧州はそう考え始めたようにも見えます。 〜続ければいずれ行き詰まる。その後に出…

松峰莉璃@朝日新聞GLOBE

こういう人がいるんだなあ、と関心する。 自分の現在の人生を燃焼させている人。 そういう人を捜してくる編集部の妙。 いま、「情熱大陸」よりも一層”苦労している”感の強い、熱いドキュメント。 抗日戦争ドラマで日本の特高警察官を演じた。 冷酷な策略家と…

堀越千秋@マドリード(2/21付 朝日新聞GLOBE)

朝日新聞GLOBEで連載しているアート特派員 堀越千秋のコラムが面白い。 スペインはマドリードから、毎回どこか牧歌的で味のあるエピソードが綴られる。 スペインってやっぱり好きだ。 彼と彼の従兄弟のミゲルがしゃべる「哲学」は、ソクラテスとプラトンの会…

『日本の中高年男性は「対等」に気付こう -平田オリザ(2014年3月23日 朝日新聞)』

日本語には欧米の言語と比べて、対等な関係で褒め合うボキャブラリーが極端に少ないと感じます。上から下へ「よく頑張ったな」という種類と下から上に「すごいですね」といった表現はありますが、同じ立場でたたえ合う言い方がほとんどありません。これでは…

『論壇時評 ”2015年安保の言葉” -高橋源一郎(9月25日朝日新聞)』

鶴見俊介はこう書いている。 「私に取って、声なき声は、1960年5月に岸信介首相が日米安保条約を強硬採決したことへの抗議としてはじまった。安保条約そのものへの反対ということだけでは十分な動機ではない。十五年戦争の指導者だった人が、ふたたび戦争体…

『はじめての保守 -9月27日朝日新聞』

保守主義の父こと英国の政治思想家 エドマンド・バーク。 「物事をこれまでとは正反対にするというのも、安直さにかけては、すべてをぶち壊すのといい勝負である。前例のないことを試すのは、じつは気楽なのだ」 「明治”維新”は王政”復古”を伴った。前近代に…

「まれ」がはまった罠 -サブカル時評(宇野常寛 2015年10月3日 朝日新聞)

そもそも「朝ドラ」は平成期に、「昭和の女の一代記」から「現代を生きる女性のロールモデル」が目立つようになっていったのだが、その結果、シリーズは過剰積載的に様々な社会的要請を抱え込むことになった。女性の社会進出を後押ししながらも、高齢視聴者…

『国家単位で考える「現実主義」に限界 -入江昭 2014年6/19付朝日新聞』

ハーバード大学名誉教授。元アメリカ歴史学会会長。 ー日本では今、中国の拡張主義への懸念が強まり、逆に「国家」が全面に出ていますが 「旧来の地政学的発想ですね。中国の拡張主義は一面に過ぎないでしょう。これだけモノとカネが国境を超えて動いている…

『議論を忘れた日本人 -橋本治 2014年7月8日』

朝日新聞、オピニオン面。 集団的自衛権の行使が日本の安全を守る抑止力になる」と言う人もいますが、 一方では「集団的自衛権を行使しないことが日本の安全を守る抑止力になる」という考え方だって出来ます。 問題は、「安倍内閣が憲法解釈を変えて、集団的…

『いやな感じ -石川健治 2014年6月28日』

朝日新聞、オピニオン面。 高見順「いやな感じ」。 この「いやな感じ」の源泉は複合的であるが、そこに<個の否定>と<他者の不在>が含まれているのは、間違いない。 現代の民主国家においては、内なる<他者>を否定するのが民主的だ、とする議論もある。「民意…

『米国との間合い -五百旗頭真(2015年8/6 朝日新聞)』

「米外交は一つの原理で動いているわけではありません。私の恩師である故高坂正尭・京大教授は、国家を『力の体系』『利益の体系』『価値の体系』であると考えました。米国はこの3つを強烈に持っています。」 「戦後ワシントンであつく歓迎された首相は、こ…

『「愛国」と「作法」について 高橋源一郎・小熊英二 2014年9月25日』

S・ソンタグ「自分が大切にしている諸権利やさまざまな価値の相克に、私は取り憑かれている。たとえば、ときとして、真実を語っても正義の増大にはつながらないということ。ときとして、正義の増大が真実の相当部分を押さえ込む結果になるかもしれない、と…

『中国外交は変わったのか  -ベイツ・ギル 2014年8月7日 朝日新聞』

豪州シドニー大学アメリカ研究センター長 両国の立場があまりにも硬化してしまったため、いずれの側からも譲歩あるいは妥協を持ち出すことができなくなっていると思える。 緊張の段階的緩和プロセスが必要だ。 ー日本がいくら謝罪しても、和解は望めないだろ…