読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ここがパンチライン!(本とか映画、そんでときどき新聞の)

いま、物語で大事なのはあらすじではない。そこで語られている言葉とリアリティだっ!!ということで、卑怯で弱い人間を愛したい。人間の野蛮さ、愚劣さから目を背けたりしたくない。おのれ自身の端緒(根っこ)が絶えず更新されてゆくそんな経験をする、そのための記録。大江健三郎と吉田修一と。三島と太宰と。村上春樹と中村文則、小島信夫と舞城王太郎。カズオイシグロにミシェル・ウェルベック。カーヴァーとチャンドラー、ブコウスキーにキューブリック。コッポラにデビット・フィンチャー。ウディ・アレンもケヴィンスペイシーも。談志だって

映画 

『ザ・ファイター』

2010年、デヴィッド・0・ラッセル監督。 クリスチャン・ベイル。実話に基づく。 マサチューセッツ州ローウェルのボクサー ミッキー・ウォード。 本作を貫く問いは、「家族は本当にあなたの味方か」かな。 兄のディッキーは街で有名人。誰もが知っている。 か…

『続男はつらいよ』

69年、松竹、山田洋次。 続男はつらいよ。つまり第二話だ。 散々引き止められるが、トンボ帰りでまた旅に出る寅。 (「じゃあ何でわざわざ戻ってくんだ」ってのは野暮って話) 「引き止められるうちが花よ」 「おめえたちには分かるめえが、これが渡世人の…

『男はつらいよ(第一話)』

昭和の名作回顧月間。 男はつらいよ第一作目だ! フーテンやってる寅次郎が、大人になったさくらに会いに来るところから始まるんだ。 わたくし生まれも育ちも葛飾柴又でございます。 帝釈天で産湯を使い、姓を車、名を寅次郎、 人呼んでフーテンの寅と発しま…

『パトレイバー the movie2』

1993年。押井守監督。 宇野常寛がポリティカルフィクションしばしば言及する本作。 9条改正議論が取沙汰される今こそ、再び見返されているという。 西船橋のTSUTAYAで、年末レンタルした。 都心湾岸のベイブリッジが爆破される。 爆撃機に自衛隊が関与か。 …

『ダラスバイヤーズクラブ(2014)』

テキサスはダラス。 ロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)。 掛け金持ってトンズラこいたりする、ロデオ仲間の荒れた生活。 闘牛場の視覚で女を抱く。オカマとか大っ嫌い。 でもHIVポジティブで、余命30日と診断される。 メキシコまで行って、HIVの違…

『17歳のカルテ』

99年。原作はスザンナ・ケイセンの自伝『思春期病棟の少女達』。 ウィナノ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー。 レンタルビデオ屋ではしばしば目についたジャケットが、なかなか手に取る機会を失っていた(なぜだろう、女二人の話だろうとタカくくった…

『インターステラー』

2014年、C・ノーラン監督。 マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ。 小麦は疫病で全滅。トウモロコシも灰砂で覆われてろくに収穫出来ない世界。 インド空軍のドローンを追いかけて、ハッキングコントロールする。 インドもアメリカも空軍がなくなっ…

『明日の記憶』

2006年、ちょうど新卒で入社した頃か。原作は荻原浩。 広告代理店(電博ではない)の営業部長氏(渡辺謙)。 この映画の怖さは、アルツハイマーという病気の症状の現れ方を描き出すリアリティにある。ごく普通のことが思い出せない。当たり前のことが出来な…

『パッチギ!』

2004年、井筒和幸監督。 日本では差別され、肩身の狭い思いをしている(朝鮮人)側の、 それでもヘコまされないたくましさとか、健気さとか、力強い魅力を描く。 もはや日本人が失ったかもしれない、男の熱さ。 健気ながらたくましく生きる、美しい女子。 役…

『金融腐食列島 呪縛』

97年。原田眞人監督(「ラストサムライ」「日本の一番長い日」)。 原作 高杉良。 後の半沢直樹シリーズにも継承されうるような、 中年ミドルの金融業界痛快勧善懲悪劇。 朝日中央銀行は日比谷公園の東側にあった。 本店企画部の中年ミドルたちが、銀行ト…

『ゴーンガール』

2014年。監督:デビット・フィンチャー 原作:ギリアム・フリン ベン・アフレック。オザムンド・パイク。 一回目は劇場で、二回目ネットフリックスで。 ストーリーの骨子だけ見つめると、なんてことはないただの“結婚生活の終焉と破局模様”でしかないのだが…

『海を感じる時(2014)』

余白が多い日本映画。 土曜朝に読書しながら、視聴する。 パンチな科白のオンパレードだった。 気持ちいいくらい、身体目当ての男。 しかも、シリアスに“女の身体に興味がある”のだと。 女は男に惚れていた。身体で繋ぎ止めるしか、迫るしかない女のギリギリ…

『ブラックホークダウン』

92年、ソマリア。 30万人が餓死、国連による食料や物資が市民に渡らない。 激化する部族闘争は"飢餓"を武器にした(10万人の民間人が餓死)。 現地で最強部族を率いるアイディード将軍はPKOに宣戦布告。 米国は精鋭デルタフォースと陸軍レンジャー部…

『アメリカン ヒストリーX』

98年。カリフォルニアのベニス・ビーチ。 これもまた、一見するとタイトルが映画の内容を上手に想起させてくれないタイプの映画。 とはいえ、原題も 『AMERICAN HISTORY X』なのでやむ方なしか。むしろ、そのタイトリングの発想や意図に追いつかなければな…

『タクシー・ドライバー』

76年、マーティン・スコセッシ監督。 トラヴィス。マリーン上がりの不眠症。 いわゆるアメリカンニューシネマに位置づけられ、モノローグで進む。 奴らを根こそぎ洗い流す、雨はいつ降るんだ。 街で見かけたブロンドの女ベツィに岡惚れ。 大統領選候補者応…

『プライベート・ライアン』

98年、スピルバーグ監督。 とにかく圧巻は戦闘シーン。 冒頭15分、のオマハビーチ(ノルマンディー上陸作戦)での戦闘は苛烈だ。 テレビの前で煎餅かじって横になりながらは観てられない。 戦争の最前線は苛烈さを極める。 前の仲間がドカンドカン撃たれ…

『トレインス・ポッティング』

96年、ダニーボイル監督。 学生の頃に観て以来。 嫁に暇をもらって「シン・ゴジラ」観に行った日、映画づいた深夜に観る。 スコットランドの若者、斬新な映像感覚。 若さありあまる今を刹那的に生きる。 どうせ、腐った身体をさらすだけの老後。 ヘロイン…

『東京家族』

2013年、松竹。 東京物語のオマージュ、いや、もはやリメイクか。 山田洋次ってことで。 祖父母は橋爪功と吉行和子。 祖父母が長男の家にやってきたときの孫の反応、 「なんで僕の部屋の荷物出してあるのー」とか忠実。 長男・西村雅彦は開業医で、末っ子は…

『晩春』

1949年、松竹。監督 小津安二郎。 戦後間もなく。戦争の物故あってか、娘(のりちゃん:原節子)がまだいってない。 「あたしがいなくなるとお父さんが困るわっ」ってそういう話。「孝行娘がまだいってない、いかせたい、本人に聞いてみる」みたいなのっ…

『ダークナイト』

08年、米英共作。クリストファー・ノーラン。 この作品への評価はそのまま、ジョーカーを演じたヒース・レジャーの演技とその迫真性への評価と言ってもいいかもしれない。この映画が好きだという誰もが言う「ジョーカーがすごかった」と。 ジョーカーの狂気…

『幸福の黄色いハンカチ』

77年、松竹。山田洋次監督。第1回 日本アカデミー賞受賞作。 高倉健、倍賞千恵子、武田鉄矢、桃井かおり。 北海道、ロードムービー、赤いファミリア。 いいよね。大人のドライブ旅行。 アケミ(桃井かおり 当時26歳)の冴えないこと。あまりの芋女っぷり…

『キューポラのある街』

日活、62年。 川口、キューポラ(鉄の溶鉱炉) 父親(東野英治郎 ※小津キャスト、六代目?水戸黄門)は鋳物職人 もうとにかく、魅力といったらジュン(吉永小百合)。 スポーツ万能、人気者のジュン(吉永小百合)。 パチンコ屋でバイトするジュン(吉永小…

『冬の華』

78年、東映。倉本聰脚本。 冒頭、浜辺で男を指すシーン。 浜辺で無邪気にはしゃいでいる、幼い娘。 回る赤い風車。 健さん(昔は”人切りのヒデ”)は、お務めから上がったばかり。浜辺の一件だろう。 物の少ない部屋でちゃんとトースターでトーストを焼いて…

『17歳の肖像』

09年、英国。 16歳。少女から大人にっていう絶妙な頃合いを切り取る。 ジャケットから抱いたイメージを裏切るあらすじだろう。 ジャケット観てからあらすじ読んだら観ないタイプの映画。 わたしはというと、深夜の民放「映画天国」でやってたから、その…

『インセプション』

クリストファー・ノーラン、2010年。 夢の中でアイデアを盗めるというのであれば、アイデアを植え付けることも可能なのでは??記憶というか思い出を書き換えて、「ライバル会社の男は寝たきりの老人だ。継いだ息子に彼の帝国を崩させてほしい」というク…

『東京物語(小津安二郎)』

53年、松竹。「紀子」を演じる原節子になぞらえ、「紀子三部作」とか言われてるらしい。 端的に言うと,「原節子(紀子)ええ子やで〜」って映画。 戦後、戦場で死んだ夫を偲びながら残された女たちは、バスバス男が出来たり、再婚したりしていく中で、そ…

『秋刀魚の味』

(62年松竹。小津の遺作と言われている) 秋刀魚食べるみたいな話ではありません。 エンディングで秋刀魚食べて、「やっぱり秋刀魚は目黒に限る」みたいなオチ、みたいな部分もありません。 秋刀魚要素は皆無。 美しいのは、娘・路子(岩下志麻、当時24歳…

『監督 小津安二郎(蓮實重彦)』

小津の映画ではキャメラが動かない と 小津にあっては、愛情の激しい葛藤が描かれない。物語の展開は起伏にとぼしい。舞台が一定の家庭に限定されたまま、社会的な拡がりを示さない。 事実、彼は、しばしば変化よりも一貫性を求めた。「豆腐やにトンカツを作…

『男たちの挽歌』

86年、香港。ジョン・ウー監督。 マフィア組織の幹部ホーと弟で警察官なりたてのキット。 仲違いする前の二人は、拳闘したり、逮捕するフリしたりベタベタ触ったりするじゃれ合いが愛らしく楽しい。 マフィアでコンビの弟分マーク(チョウ・ユンファ)は劇…

『ロスト・イン・トランスレーション』

03年、ソフィア・コッポラ監督。 カラフルな下着の女性寝姿バック(スカーレット・ヨハンソン)から始まるオープンショット。 200万ドルのギャラで日本までCM撮影にやってきたハリウッドスター ボブ・ハリス(ビル・マーレイ)。 CMディレクターからは「も…

『ブラック・スキャンダル』

今川焼とフライドポテトを買いに出て、冒頭見逃してしまった。。 愚かすぎる。 さて、本作はBased on true story. ジミー・”ホワイティ”・バルジャー(J・デップ)は出所したばかりの札付きの悪党。 たまに出入りする女性との間に出来た血のつながった子に…

『パリ、テキサス(ヴィム・ヴェンダース)』

84年、フランス・西ドイツの合作。 ロードムービーの傑作。 ロードムービー、それは長い距離を移動する物語。 さまざまな理由で、人は移動する。 恋人や家族を探して、敵を追い、組織から逃れて。 車で、バスで、電車で、徒歩で。 彼らは、どこからどこを移…

『アメリカン・ビューティー』

1997年。サム・メンデス監督。この映画が好きだ。 大みそかの夜、元旦へと日が変わってから、まだ起きていた友人と視る。初めて観たときから、「あまりにアメリカ的だ」という印象が離れない。アメリカ的な価値(その美質よりも、富や名声に象徴されるわ…

『サマーウォーズ(細田守)』

09年8月公開。細田守監督。 冒頭のコマーシャル 「仮想空間で拡がるバーチャル社会、さまざまな活動が簡潔する時代です!」 夏希先輩に夏休みのバイトに誘われ訪れたのは信州上田の旧家。 家族の前で、「わたしの彼。お婿さんになるひと!」 彼氏のフリし…

『オーシャンズ11』

スティーブン。ソダバーグ 監督。キャストの豪華さも確かにある。 こういう映画を観ないうちに語る際、 「どうせキャスト頼みのシリーズだろう」とあるべきではない。 「これだけのキャストなんだ、ハンパな本と演出にはならないだろう」と観るべきなのだ。 …

『インランド・エンパイア(デヴィッド・リンチ)』

www.youtube.com 06年作。主演 ローダ・ダーン。 開始15分は話が見えて来ない。意味不明。 ハリウッド女優ニッキーの家にご近所挨拶に訪れた、ばあさん。 半狂な話ばかりは暗示というか呪いの言葉たち。 翌日、エージェントから電話が「役が決まったの!」…

『Blue Velvet (デヴィッド・リンチ)』

86年、脚本・監督 デヴィッド・リンチ 夢と闇の中で描かれる暗示と象徴が、観るものに詮索とミスリードを起こさせる。 冒頭のシーン、芝生で何かに噛まれて倒れた親父。 草むらで”耳”を拾ったジェフリー(金物屋のせがれ)が警察に持って行く。 事件性に興味…

『007 spector』

サムメンデス・2作目。ダニエルの最後作かと騒がれている。公開週にコレド室町で観る。 予告編 www.youtube.com 冒頭は、メキシコシティ、極彩色のお盆・死者の日のお祭りシーン。 広場上級でのヘリコプター内での取っ組み合いはヘリもカメラも揺れる揺れる…

『007 DIE ANOTHER DAY』

ピアース・ブロスナン版。舞台は朝鮮半島 冒頭アクションで、北朝鮮の大佐とダイヤー武器を交換引き渡しするシーンから戦闘。 捕まって拷問シーンからのオープニングクレジット。 香港英国領で人質の交換 Mから「吐いたでしょ?」と言われ、007ライセンスを…

『007は二度死ぬ(YOU ONLY LIVE TWICE)』

ショーン・コネリー版ボンド 撮影の舞台は日本。ボンドガールも日本人女性。 宇宙空間で船外活動してたアメリカの宇宙船が大きな宇宙船に、パックマンの要領で喰われる。 中国の女と寝てる時、ベッド引っくり返されてベッドの裏(下)側から機関銃連射される…

『半落ち(原作:横山秀夫)』

ホノルルから成田までの機上で。04年作。 冒頭、「女房を殺した」と自首してきた、元警察刑事部の梶(寺尾聡)。 柴田恭平が群馬県の期待刑事として出てきて、冗談でも言ったときには誰もが、あぶない刑事を想起して台無しになりそうなところを、一応はその…

『007 スカイフォール』

MGMメトロゴールドウィンメイヤー、サム・メンデス監督。 興行収入は全世界で11億800万ドル MI6という諜報組織の本部本丸が、内部を熟知した人間にハッキングで狙われるスリリング篇。 007シリーズは、街中でドンパチやり過ぎる感が爽快だ。 Mに「あの…

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

ホノルルまでの飛行機で視る。 冒頭、壁のちかくで少年と少年と少女が青春を語り、 巨人登場するまで16分ほど。 初めて、巨人が何十人と登場するシーンは圧巻。 巨人の攻撃ってタイトルになるくらいだから、ここが一番の見せ所なわけだ。どういう造形の巨…

『悪い男(キム・ギドク)』

キム・ギドク作品は嫌いな日本人が多いだろうな、という印象。 間違っても、日本では成功しない。 いまのところ、そういった作品たちだ。 冒頭シーン、有名な街角ぶっちゅーシーン。 ベンチで恋人を待っている女子大生ソナを、隣に座ってじーっと見る男。 や…

『デューン/砂の惑星(デヴィッド・リンチ版 84年作)』

物語の設定と映画の始まりは複雑だ スパイスの取れる砂漠の惑星デューン スパイスは、人にさまざまな特殊能力を可能にする とすると、もちろんそのスパイスを宇宙中で奪い合っている。 ただ、スパイスを取るには、巨大な虫がを避けながら取らなければならな…

『重罪と経済(ウディ・アレン)』

90年作。アレンの監督、脚本、主演。 冒頭は船上でのパーティ挨拶。 眼科医は緊張している。 愛人から眼科医夫人宛の手紙には「3人の決着のために話をしましょう」とあった。 「私と一緒になると言ったじゃない」 「女盛りを捧げたのよ!?」 会えば脅迫め…

『マトリックス レボリューションズ』

マトリックス完結編。 アーキテクトと会った後、トレインマンのプログラムの中にさまよい込んだネオ。 トレインマンのプログラムからネオを解放するため、モーフィアス トリニティ セラフ(預言者の使い)とでクラブに乗り込む ついに預言者のところに迫るス…

『マトリックス リローデッド』

冒頭、トリニティの最期のシーンを観ている側に残す 「スーパーマンやってます」 ギュンギュン空とか飛んでる。 増え始めたスミスに、対応してる。 ザイル(人間が密かに暮らしてる地底空間)で滞泊 預言者に会うときのシーン、バックドアに直線通路で、両側…

『マトリックス』

ネオ:アンダーソン君モーフィアス(ローレンス=フィッシュバーン)トリニティ(キャリー=アンモス) あるプログラマ(ハッカー)が起きているのに夢の中にいるかのような感覚にとらわれ悩んでいる。異次元からの来訪者に、あなたがいるこの世界は、本物の…

『8月の家族たち』

バイオレット(メリル ストリープ)バーバラ(ジュリア・ロバーツ)カレンアイビーベバリーリトルチャールズマティーフェイおばさん だだっぴろい平原に道路いっぽん。まさに巨大なアメリカ中部。 果たして、”インディアンを殺してでも手に入れる土地だった…