ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

詩・短歌

「遅いインターネット (宇野常寛)」(2)

吉本隆明について、現代の哲学者や思想家の論評を求めている。 市井の巨人としてありがたがられてきた彼の著作は読んできたが、 反核異論など、心からは納得できない部分もあるからだ。 吉本隆明 キーワードは「自立」。 あらゆる共同幻想から自立するべし、…

『文学の淵を渡る(大江健三郎×古井由吉)』

先生は聖書の同じところに即して語られました。「娼婦と結婚する」という言葉がありますでしょう。僕たちキリスト教の外側の人間は、「娼婦と結婚する」という言葉を見ると、まあ比喩として考えます。ところが、門脇神父のようなキリスト教の専門家は、それ…

『百人一首がよくわかる(橋本治)』

固ッ苦しくない解説で百首読ませる橋本治式。 日本人として、覚えておくべき○首を任意で抽出しました。 秋の田の かりほの庵の とまをあらみ わが衣手は 露にぬれつつ 天智天皇 (刈り入れ小屋は ぼろぼろで) 春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の…

『死んでしまう系のぼくらに(最果タヒ)』

思春期に読んだらやばい系だったわー 30過ぎても、ぐっとくる言葉たち。 詩の批評ってほんとに難しい(もちろん短歌よりも)。 共通理解や前提が少ないからだろうか。 個々が描いた風景について、おそるおそる語るしかないのだ。 意識される、死と他人の目。…