『春の雪』三島由紀夫
環境や状況がいいときも悪いときも、苦しい、内面がこんなに苦しいんだ。
という話。政略結婚のため、叶わぬ恋愛結婚をこじらせこじらせ、自害と出家。
松枝侯爵家 清顕(きよあき)、綾倉伯爵家 聡子(さとこ)、蓼科、本多、飯沼、みね
境遇、容貌ゆえ、自己を愛す過ぎて人に自分を恃めない。
孤高なプライドの病気。自己の内面を友にさえ曝け出せない。
自分を愛してくれる人間を軽んじ、軽んじるばかりか冷酷に扱う。
「あの人を穢す!それが必要だ。あの人が二度と立ち上がれないような侮辱を与える!」
「そういう悪魔的な行動をするあなたの〜」という手紙の自家撞着全快。しかもそれを読んでくれるな。読む前に焼いてくれ、という身勝手な懇願。
「」
婚儀取り交わし勅許の後の、交接。
「手紙は返せない。またこうして遭いたいからだ」
なるほど、ここで脅迫する設定。そういうプレイか。
これ以上にない、シチュエーションプレイ。近代的非日常性向。