ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

『テロリストのパラソル(藤原伊織)』

[主人公の人物造形]

・小さなバーのバーテンやってる
・メニューはホットドックだけ(めちゃうま)
・アル中でウィスキーばっか飲んでる
・若い頃、学園闘争の縁で前科あり
・ピンチのときこそ軽口たたく
・気が強い女が好き(当時も娘も)

[話のあらあら筋]
・公園で爆発テロ→あああ疑われちゃうなと自覚
→裏家業である探偵の部屋にツンとした女子大生登場
→キレ者ヤクザの浅井が登場
→娘塔子のマンションに
→学生時代の昔話ゾーン(爆弾積んだ車で突っ込む)
→高速走っててバイク二人に襲われる
→(推理パートに)レス仲間からのヒント
→娘の恋慕も受け取り(お母さんが好きだった気持ちがわかる的な)
→黒幕同級生の桑野(国への復讐、男への嫉妬)

 

「この世界で最悪の場所を観たような気がするわ、私。あれなら地獄の方がいくぶんマシなんじゃないかしら」(女子大生 塔子)

 

どうやらウィスキーを買っておいた方がいいみたいね(塔子)

 

「言えない。約束したんだ。」(島村)

 

おまけに君は可愛らしいし、魅力的だ 

 

「これが宿命なんだよ、きっと。これがあの闘争を戦ったぼくらの世代の宿命だったんだ」
「私たちは世代で生きてたんじゃない。個人で生きてきたんだ」 

 

「きょう、友だちをひとりなくした」

 

乱歩賞と直木賞W受賞作ですってね。