ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

『重罪と経済(ウディ・アレン)』

 

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90年作。アレンの監督、脚本、主演。


冒頭は船上でのパーティ挨拶。

眼科医は緊張している。

愛人から眼科医夫人宛の手紙には「3人の決着のために話をしましょう」とあった。

「私と一緒になると言ったじゃない」

「女盛りを捧げたのよ!?」

会えば脅迫めく不倫相手。

 

 

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一方でクリフ(アレン)は売れない映画監督。自主制作の映画を撮っている。妻とは仮面夫婦で性生活はもうない。姪っ子(こぶつき妹の子)にぞっこんで映画や舞台に姪っ子を連れ回す一方で、アシスタントのハリー(ミア フォロー)に言い寄るが、そこにはやりてプロデューサーの手が。*1

 


妹が新聞の”恋人広告”で知り合った男性と、家に誘ったときのエピソード。
外でデートをして、娘のいない(その日はおばさんのところに預けて)部屋に誘い、ベッドに腰掛け、いざ準備万端というところで相手に乗っかられてクソをされる。。。

 


眼科医は悪い弟に「何か知恵はないか」と相談。

静かに殺すしかないと提案する弟に、それは考えられないと却下するも、

日に日に行動が大胆になる愛人は、「いまあなたの家に近い電話ボックスから掛けてるの。5分だけ待つわ。自宅に乗り込むわよ。」

 


家族と友人との談笑中に弟から「無事済んだ」という電話。

あまりのショックに、態度がふさぎ家族にも怒りっぽくなる。

幼い頃に育った家へ。当時の食卓の会話に参加する(アレンの”回想シーン参加演出”)

おば「歴史は勝利した者が書くのよ」

 

 

クリフ

「君はセックス拒否を宣言した。

4月20日で1年だ。ヒトラーの誕生日だ。」

 


クリフ「リッチな売れっ子にどう勝つかだ」
姪「勝てっこないわ」

 

誘惑しないで、負けてしまいそう

 

彼の三流番組を二人してコケにしてきたじゃないか

 

 

エンディングシーン)

クリフ「君も一人か」

眼科医「すごい殺人の話がある」

 

 

我々は自分の選択を通して、自分を知ります

選択こそが、その人物の総決算なのです(レビ教授)

 

 

 

*1:アレンの女たちはいつもプロデューサーに持ってかれる