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ここがパンチライン!(本とか映画、そんでときどき新聞の)

いま、物語で大事なのはあらすじではない。そこで語られている言葉とリアリティだっ!!ということで、卑怯で弱い人間を愛したい。人間の野蛮さ、愚劣さから目を背けたりしたくない。おのれ自身の端緒(根っこ)が絶えず更新されてゆくそんな経験をする、そのための記録。大江健三郎と吉田修一と。三島と太宰と。村上春樹と中村文則、小島信夫と舞城王太郎。カズオイシグロにミシェル・ウェルベック。カーヴァーとチャンドラー、ブコウスキーにキューブリック。コッポラにデビット・フィンチャー。ウディ・アレンもケヴィンスペイシーも。談志だって

『北の国から 83’冬』

テレビ 国民コンテンツ 

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草太にいちゃんは、青年団の農村花嫁対策委員。村の若者のためにラーメン屋の妙子(吹雪ジュン)を説得するところを、自分が懇意にしちゃう

 

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 五郎と熊さんは東京に出稼ぎに行く。五郎は、笠松みどりの700万の連帯借用証に判を押してしまっていたがゆえに借金を背負うことになる。

 

 

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 土地を手放すしかない状況だったが北村清吉のおっつあん(大滝秀次)の助言(「五郎、地べた離したらおしまいだぞ。」)や村の農家仲間への働きによって、土地を手形にすることがでけは免れた。

 

 

 

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かつて豆大尽・沢田松吉(笠智衆)と言われた男は今はおじいちゃん。東京で借金をこしらえて、末年を自覚したのか故郷のふらのに帰ってきた。痴呆で昔の良かった頃の記憶しかなくなってしまった。700万の借金をワシの山を処分すればええと言うも山はもうとうに他人に渡ってしまっている。

 

 

 

純は、父親が背負った借金話を、忍び込んで隠れてたところで聞く。その息子の隣で。

正吉は、母親がこしらえた借金話を、忍び込んで隠れてたところで聞く。しかも、その連帯保証人の息子の隣で。

 

予期せぬ親の借金の話に正吉はふてくされていた。

「正吉、おじさん帰ってきても挨拶ひとつできないのか。屋根の雪かきはどうした?」

「この家に博打みたいなもん持ち込んでほしくないっ」って言って、花札を窓から雪の外に投げる。

 

正吉は家を飛び出し、帰って来なかった。その夜は吹雪だった。

翌朝、帰って来た気配があるという蛍の言葉に、皆だ近くを探すと屋根から滑り落ちたのか、五郎が雪の山を掘りはじめる。

蛍「やだー!!」

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村の温情で借金を肩代わりしてもらえることになった五郎を囲んで、沢田家の松吉や妙子らで話をしている。あいかわらず「わしの山を処分したらええ」という松吉に対して、妙子は「いい加減にしてよ。山なんてとっくにないわよ。いい時代の話をしてるのよ。みんなに沢山迷惑かけて」という現実を突きつける。

 いたたまれない松吉に対して、蛍はやさしい。涙ぐみながらお茶を渡す。「あたたまるから。」って。

 

 

 

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エンディングは圧巻だ。松吉が、雪の中に雪の中に豆のタネを撒く。

ほとんど神話的名シーン。

 

 


北の国からは、人と人が生きている限りどうしても作り出してしまう、ある種の”どうしようもなさや言葉にならない空気”みたいなものを避けない。親と子の気まずさや、男と女の難しさというものを隠さず描いている。