『中国外交は変わったのか -ベイツ・ギル 2014年8月7日 朝日新聞』
豪州シドニー大学アメリカ研究センター長
両国の立場があまりにも硬化してしまったため、いずれの側からも譲歩あるいは妥協を持ち出すことができなくなっていると思える。
緊張の段階的緩和プロセスが必要だ。
ー日本がいくら謝罪しても、和解は望めないだろうということですか?
「おそらく無理だろう。日本にとっては不幸な状況だが、中国は、過去の記憶をテコにより大きな影響力を持ち、多くの主要近隣諸国から支持を得ようとするのではないか。日本は(過去の過ちを)悔い改め、戦後は世界や国連、各種国際機関の発展に膨大で責任ある貢献を果たしてきた。しかし、中国はそのようには見ないし、今後もしないだろう。日本は対等の国家として扱うことは、戦略的利益にならないからだ。」
全くナイーブ(賢明さに欠ける)な議論だ。そもそも『中国モデル』など存在しない。『米国モデル』もない。あるのは、過去何世紀もかけて発展してきた『グローバルモデル』だけだ。