『日本の中高年男性は「対等」に気付こう -平田オリザ(2014年3月23日 朝日新聞)』
日本語には欧米の言語と比べて、対等な関係で褒め合うボキャブラリーが極端に少ないと感じます。上から下へ「よく頑張ったな」という種類と下から上に「すごいですね」といった表現はありますが、同じ立場でたたえ合う言い方がほとんどありません。これではビジネスが硬直してしまう。若い人は普通、すでに存在している会社のしきたりを学ぼうとします。居心地が悪いと感じたり、価値観が違うと思っても、それが会社だと上から諭されれば、反旗を翻すことはできにくいでしょう。
若い人が新しいアイデアをいきいきと周囲や上司に提案できる。仕事上の序列や年齢や性別を超えたコミュニケーションが当たり前になる。それが日本の仕事力になるのではないでしょうか。