『トランプ旋風 喜ぶTV局』竹森俊平@2016年3月20日付 読賣新聞
「この技術進歩は同時に、政治論議の質が劇的に低下し、社会規範が崩れるといった予期せぬ結果を様々に招いた」と指摘する。
「膨大な意見や情報源の喧噪に埋もれる世界では、誰もが自分の声を聞いてもらおうと努力するので、敵対者をののしったり、過激な発言をしたりするのは当たり前になったのだ」とも主張する。
〜彼らは好きな情報を積極的に追い、嫌いな情報を遮断する。こうして多くの国民は自ら選択した情報空間に閉じこもり、その空間を客観的裏付けのない『事実』が徘徊する。
だから国民は「好きな情報」にも、「嫌いな情報」にも接する。
↑ 新聞の総覧性
テレビ局が「視聴率」を重視するように、これらの媒体は「アクセス数」を最重視する。だから奇抜な発言をする政治家にアクセスが増え、他が埋没しかねない。それゆえ、無償媒体の発展の中で、新聞文化をどう守るのかという議論を今後活発にするべきだ。