ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

『幸福の黄色いハンカチ』

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77年、松竹。山田洋次監督。第1回 日本アカデミー賞受賞作。

高倉健倍賞千恵子武田鉄矢桃井かおり

北海道、ロードムービー、赤いファミリア。

 

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いいよね。大人のドライブ旅行。

 

 

 

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アケミ(桃井かおり 当時26歳)の冴えないこと。あまりの芋女っぷり。

我々の世代には現在の「いい女」訴求があってその間が抜け落ちてるからギャップが激しいのだ。

アケミの友だちが

「チャコと寝たって。私云ってやったのよアケミが可哀想だって」

昔の映画のいいところは、セックスの持つ意味が軽いところ。

 

 

で、武田鉄矢もお調子もんで、軽いところは金八以降の鉄也像しか知らない我々世代にはえらく面白い。砂浜でアケミとはしゃぎながら写真撮るところなんて爆笑できるところだ(なんせ砂浜に垂直ダイブしてシャッター押すんだから..)。 

 

それで、北海道ロードムービーなもんだから、ムショ出の健さんが何故かこの一行とファミリアで横断することに。

 

 

 

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「何がおかしいんだ!笑うな!」

 

 

そんな夜の折々にも、鉄也はアケミに対して夜這いして失敗。

健さんからは毎夜怒られる。 

「草野球のキャッチャーのごった。わかるか?。。。。ミットもないってことだよ。」(これぞ貴重な健ギャグだ)

 

健さん曰く、「20代でめちゃくちゃやってた頃だ。ムショ入ってかえって箔がつくくらいの気持ちでな」

 

 

(健さんが、スーパーのレジ打ちの女性を既婚者かどうか確かめるとき)

「あの、あんた奥さんですか?」 

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回想シーンだけどベストシーンの候補は、

健さんがハンカチ確認して酒買ってくるところ。

 

 

 

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渥美清もちょい役だけどいい味出てたな〜

 

 

(刑務所で一方的な別れを切り出された光枝(倍賞)が)

「あんたって勝手な人だねー。一緒になるときも、別れるときも。」

 

 

 

んで、最後は夕張に向かう。ギリギリで一度ためらいながらも。

妻と再会したときも、健さん流。抱きあったりしないのだ。

 

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