ここがパンチライン!(本とか映画、時々 新聞)

いま、物語で大事なのはあらすじではない。そこで語られている言葉とリアリティだっ!!ということで、卑怯で弱い人間を愛したい。人間の野蛮さ、愚劣さから目を背けたりしたくない。おのれ自身の端緒(根っこ)が絶えず更新されてゆくそんな経験をする、そのための記録。大江健三郎と吉田修一と。三島と太宰と。村上春樹と中村文則、小島信夫と舞城王太郎。カズオイシグロにミシェル・ウェルベック。カーヴァーとチャンドラー、ブコウスキーにキューブリック。コッポラにデビット・フィンチャー。ウディ・アレンもケヴィンスペイシーも。談志だって

『奇跡を起こす』立川吉笑氏(8月10日付 朝日新聞)』

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ほんとに朝日新聞のオピニオン面は、ときに、テーマと人選が絶妙で、実に頼もしく思う。

 

立川吉笑氏が出てたのでしっかり読む。

談笑の弟子、川田十夢さんの押しで注目するようになった。

彼の落語には、談志タームである"伝統を現代に"、"イリュージョン"、"エス"などの手触りがある。つまり、落語の底流にある本質的なものに触れている感じがするのだ。

今後もフォローしていきたい若手落語家だ。

 

 

で、奇跡について。

古典落語「だくだく」を前振りにして、

視野をどんどん広げていくと、日常をいわば思い込みの結晶、その奇跡みたいなバランスで成り立っている気がする。

 だとすれば、思い込み次第で、ままならない日常もたちまち楽しくしのげるんじゃないか。楽しい瞬間なんかいくらでもでっちあげられるんじゃないか。

 

そう言えば以前、彼女とのデートで、「今日は街でキリンを探そう」と提案したことがありました。すると、店頭の看板には意味なくキリンが描かれていたり、通り過ぎる人が偶然キリン柄のTシャツを着ていたり。それらを見つけるたびに「奇跡だ!」と2人で幸せを感じることができました。イタいカップルのそれなんですが、でも確かに幸せを実感できるんです。

 

そこに存在するだけだと何の価値もないはずのキリンも、思い込みをうまく利用したら、たちまち奇跡を起こす道具に変えることができる。

 思い込みを使いこなす僕はいつも幸せです。だって今日も素晴らしい話ができたつもりだし、これでお客様がドッと増えるつもりだし、編集長が破格のギャラを払ってくださるつもりだし。それがたとえかりそめの幸せだとしても、ないよりいいと思うのです。 

 

こりゃ、吉笑版「だくだく」のサゲやな。