ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

『体制内で見た文革』王輝氏・天津社会科学院名誉院長(10月20日付 朝日新聞)』

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【用語解説】..by朝日新聞

文化大革命」:経済政策の失敗などを受け、毛沢東が1966年、階級闘争の継続などを呼びかけて発動した政治運動。共産党の官僚化や特権化に対する市民の不満を刺激し、紅衛兵や造反労働者らが組織され、各地で政府機関などが襲撃された。76年に事実上集結。共産党が81年に出した歴史決議は「文革は指導者が誤って引き起こし、それが反革命集団に利用された」として、毛沢東の一定の責任を認めたうえで、「党と国家と各民族人民に大きな災難をもたらした内乱」と位置づけている。

 

文革は..伝統的な文化や価値観が否定され、宗教施設なども壊されました。

 

文革は高度に集中した伝統的計画経済を打ち壊し、その後の改革開放への条件をつくった。もし文革の歴史がなければ、中国はソ連の道をたどっていたでしょう。

 

中国は今、左(共産主義)に進むこともできず、かといって右に行くこともできない。右とは米国式の民主政治の道です。このまま進んでいかなければ、生き残ることはできません。

 

すでに貴族権益のようなものを持つ階級も生まれているから、左にも行けない。今や中国にどれだけ大金持ちがいると思いますか。彼らから再び財産を奪ったら、大混乱になります。ただただ、今のままでやっていく。これしかほかに道はありません。

 

中国共産党は暴力革命によって政権を奪った。暴力による政権奪取の必然の結果は専制政治です、それは民主化をもたらすことはないのです。

 

民主的に選ばれていない党政権が統治を正当化できるものは、経済発展の実績などに限られてしまった。 

 

言わずもがなだけれど、トランプ政権になってからの対中政策について、世界中がその行く末を見守っている。

トランプも就任当初は、穏健に事を荒立てずにカウンターするという見方があるけれど、本質的なところでどういう戦略思考をして、舵を取っていくか自分の頭で考えられるほどにはウォッチしていきたい。

 

 

そんでここ(この新聞)には、今の日本人が心に留めておくべき問題の切り口や幅広い知見やなんかがまだある。朝日新聞のこういう部分は、深く認めざるをえない。