『インターステラー』
2014年、C・ノーラン監督。
小麦は疫病で全滅。トウモロコシも灰砂で覆われてろくに収穫出来ない世界。
インド空軍のドローンを追いかけて、ハッキングコントロールする。
インドもアメリカも空軍がなくなって10年経つという。
そこは、科学が敗北している未来。
アポロ計画も「ソ連を破綻させるための」ねつ造だったとされ、科学ではなく現実が愛され、農夫になることが奨励される。
つまり、権力も軍隊も労働力においても全ての源は食糧である、とここで暗示されている。
昔、人は星を見ると「向こうに何が」と思った。
今は下を見て、足下の砂の心配だ。
科学好きの娘マーフ(アン・ハサウェイ)に泣きくされた別れ方をしてしまった、宇宙に飛び立った元宇宙飛行士の父クーパー(マシュー・マコノヒー)。
宇宙と時空を隔てたこの物語全編で「相対性理論」が、そして肝心な場面で「愛」が鍵を握る。
親は子供の記憶の中で生きるって。
何千光年離れた、地球に条件が似た星では海中に着陸した。
やがて何千m級の大波が。
地球からの何千光年離れた宇宙へのメッセージ。
27年分を見ながら、泣いたり笑ったり。
ネタバレだし、絶対コピー化出来ないが、
ズバリ本質的で象徴的なコピー出しをするとしたら、
幽霊は、時空をさまよう父だった
だろう。
5次元空間から、娘にデータを贈る。
重力は時間も空間をも、超越する。
何で伝える、愛だ。
(こういう物語が教えることは、「やっぱり親として、子供が言ってることは信じたいな〜」ってこと。形だけでなく、本当のところで。)
パパが約束したから。
父を娘が再会する星では文字通り重力が時空を超えた世界が。。
多分にSFで、多分にノーラン的。
映画ってこういうことが出来るんだ。