ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

『続男はつらいよ』

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69年、松竹、山田洋次

男はつらいよ。つまり第二話だ。

 

散々引き止められるが、トンボ帰りでまた旅に出る寅。

(「じゃあ何でわざわざ戻ってくんだ」ってのは野暮って話)

「引き止められるうちが花よ」

 

「おめえたちには分かるめえが、これが渡世人のつらいところよ」

 

 この映画、現状の基本構造は寅がガキの時分にいじめていたお嬢さんが今日見違えていい女になっちゃって恋をする(つまり、女は寅に親しげで、気軽に接してきてすぐによそに嫁いじゃう)ってもの。

 

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 今回の恋のお相手は、寅の中学校とのとき英語の散歩先生(東野英治郎)の娘 佐藤オリエ。

 

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 先生の頼みで、天然のウナギを江戸川に釣りに行く。江戸川でウナギなんか釣れるわきゃねーわ!っても釣れるんだなこれが。

誰かのお願いで、江戸川でウナギを釣る。落語にありそうな話筋だけれど、それだけで十分ドラマなわけですよ。

 

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京都にいる情報を嗅ぎ付け母親(ミヤコ蝶々)に会いに行くと、

「ゼニか?ゼニはあかん。親子でも」と言われる。

「俺あ、てめえなんかに産んでもらいたくなかったい」

 

 

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お葬式の席で、オリエが男(医者の山崎努)に抱きついているのを目撃、恋に破れ、旅に発つ。たぶん京都に。。。