ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

『このサイテーな世界の終わり』

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サイコパスな少年の反骨少女かあ。

 

強がっていきがったことばかり言ってたティーン前半。

お互いをよく知らない男の子と女の子が、互いにブラフをかまし合いながら、物語とシーンが展開していく。何にも囚われまいとする彼女たちのやりとりは、キラキラした言葉たちでいっぱいだ。

 設定も文句なしに馬鹿でイカレテル。ジャームズは人を殺したがっていた。この近寄ってきたアリッサとかいう女。殺してみようかな。だが、「僕は思った。焦ることはない

 

「アリッサ。転校してきたばかり。殺してみたいと思った。好きなフリをした」

 

「ここって世界一退屈な街だね」

 

「健康のために週一でマスをかいてた」

 

「女のあそこ舐めたことある?」

「ああ、何度か」

「わたしのも舐めて欲しい」

「いま?」

「あした」 

 

ヒッチハイクしながら)

「誰も停めてくれない」

「上半身、裸だからでしょ」

「あんたって病院から出てきた人みたい」

 

(モーテルの受付のおばさんに)

「そ。ダブルベッド一つの部屋。セックスするから(ほんと、泣きたい気分)

 

 

「死体は生きてるときより重い。本で読んだ」

 「情報どうも」

 

「そしたら、写真を死体の周りに置いていこ」 

→ なんだろー、この危機的状況で繰り出されるオフビートな会話劇のたまらなさは。

 

30分待って、アリッサは戻ってこないと気付いた。 

→青春時代特有の孤独と寂しさは突然に。

 

 

「この日、静寂はうるさいと知った」

 

 

 

 

 

(アリッサの父に)

ジャームズ「じゃあ、あなたはなんでクズになったの」

アリッサ「ジャームズ、愛してる」

 

(エンディングでの台詞)僕は18歳になった。いまようやく分かった。人を思う気持ちが。