その夜、上席と来期の体制について話をしてから、
気持ちは急速な冷めていった。
いい気になっていた。
世界に祝福されているとばかり思っていた。
もちろん、勘違いもあった。
あなたのスパルタな恋愛に付き合います、
申し込んだその日だったからかもしれない。
誰かを愛したい、という気持ちもあった。
編集、というものを見えない将来をライトアップするよすがにしようとしていた。
最初から、無理な恋のようなものだったのかもしれない。
明日僕には、住宅ローンとスパルタンXの2つの支払いがある。
どちらかは支払い、どちらかは支払わないことになるのだろうか。