ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

文芸時評:磯崎憲一郎(朝日新聞 5/30、6/27)

文体とは何か 「うつくしい文章とか気の利いた表現といったことではなく、日本語の並べ方そのもの」 登場人物の人生観を端的に言い表す台詞でもなく、ただひたすらに、目の前の一文の、語の選択と配置、という問題なのだ。 作中の所々で、書き手の意図を超え…

寄稿:『理解できぬ世界は悪か(角田光代)』

会社サボって、「万引き家族」観れてよかった。 朝日で2回(6/8、6/25)、読売で1回(6/7)、大きく紙面を割かれた。 各記事を並べたいと思う。 幼児を虐待する親は極悪人だと思っているし、万引き常習犯は病んでいるのだろうと思っている。自分が彼らと同…

『道徳どう教えれば(2018年6月26日付 朝日新聞)』

そこで私の授業では、教科書にあるお話を結末まで読まず、子どもたち自身に結末を考えてもらう「中断読み」という手法を実践しています。 ところが、初めから結末を読むとどうなるか。子どもは教科書の結論が絶対正しいと考えがちで、教員から意見を求められ…

『古典百名山 ジャン=ポール・サルトル』

サルトルは、「神の不在」を率直に全面的に引き受けた最初の(西洋の)思想家だったからではないか。彼は、「王様は裸だ」と叫んだ少年だ。〜〜〜。しかし、サルトルは「神はいない」と叫び、そこから出発した。 するとどうなるか。人間には、神から与えられ…

『中国 儒学思想を政治に(中国人民大学教授 康暁光)』

2018年6月20日付け 朝日新聞 「彼らは米国映画を好み、米国人のような服装を来ていますが、深層の考え方はたいへん儒学的で、個人主義的な傾向はあまり見られないのです」 「ある調査で『個人は独立した主体。誰も他人の道具、手段になってはならない…

『刑務所しか居場所がない(山本譲司)』

6月30日付 朝日新聞の書評である。 小生は実際にまだ読んではいない。 書評だけで落涙した。 「俺たち障害者は生まれたときから罰を受けているようなもんだ。だから、罰を受ける場所はどこだっていいや。また刑務所ですごしてもいい」 本当にこんな世の中で…

36歳サラリーマン、キューバに行く。

36歳、妻と子を置き、友人とキューバに行った。 学生の頃からの念願だった。 革命の地。地球上で唯一、体制を打倒し、新しい秩序を達成した国。 旅を細微に振り返り考えるのは、まだ先になるだろう。 とりあえずは、旅のメモをここに留める。 7/4 会社を…