ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『Devilman crybaby』

人類が死に絶えて、悪魔(サタン)が生きているという印象的なシーンで終る、バッドエンドを初めて漫画で経験したのが、デビルマンだった。 あれから10年以上。 平成も終ろうとしている29年に、ネットフリックスでアニメ化たあ...。 人類の愚かさは、ます…

『サラバ!(西加奈子)』

読んでから随分時間が経ってしまった。 読まず嫌いしてた西加奈子だったが、とてもいい書き手であることが分かった。 うれしい。 そんで、又吉たちが「西加奈子の小説を読んで、自由に書いていいんだ」と思ったみたいなくだりが分かったような気がする。 現…

『このサイテーな世界の終わり』

サイコパスな少年の反骨少女かあ。 強がっていきがったことばかり言ってたティーン前半。 お互いをよく知らない男の子と女の子が、互いにブラフをかまし合いながら、物語とシーンが展開していく。何にも囚われまいとする彼女たちのやりとりは、キラキラした…

『ディレイ・エフェクト(宮内悠介)』

う〜ん、あんまり言うことはないんだよなあ。 文学界もとい、出版界がとにかくこの人にそろそろ取っておいて欲しい、くらいの名前なんだろうなあってくらい、候補になった回数が多い(直木賞3回、芥川賞2回候補)。 あまりに突飛な設定に、適応するのに何…

『おらおらでひとりいぐも(若竹千佐子)』

孤独と対話がテーマ。 このように、脳内で何人かの自分が対話している老人は多いと思う。 著者は74歳で文藝賞初受賞。 老女の脳内で繰り広げられる対話と追憶。 年の功らしく、作中に太字になりそうな部分は多い。 桃子さんはさっきから堰を切ったように身…

『先生の白い嘘』

『週間SPA」で連載されている『ロマンス暴風域』が、ただならぬリアリティを描いてると思ったので同作者の作品を読むことにした。 まさしく一気読みだった。 処女を襲って、以後いいなりにさせる悪魔のような男。ここが物語を駆動する仕掛けの核だ。 そし…

『愛が挟み撃ち(前田司郎)』

2018年冬、芥川賞候補作。 今回は「勝手に芥川賞選考会(1/15)」の開催を前にアップ。 ※本物の選考会は1・16、築地の新喜楽にて。 前田司郎さんは、五反田団を主宰する劇作家、演出家、作家。 09年には『夏の水の半魚人』で、三島賞を受賞している。…

『SCOOP』

福山雅治、二階堂ふみ。監督・大根仁。 映画館で予告編観ると、見てみたいなと思わせる類いのはっちゃけ方。 www.youtube.com なんでフリーの俺がお前んとこの社員育てなきゃならねーんだよ。 芸能人のケツも作家先生の顔も似たよーなもんでしょ。 「じゃあ…