『スクラップ・アンド・ビルド(羽田圭介)』
フリーター、25歳、健斗。
実家で同居するじいちゃんは、身体も思うようにならなくることが多く「はやく迎えにきてほしい」と弱音ばかり吐くようになっている。
薬漬けの寝たきりで心身をゆっくり衰弱させた末の死を、プロに頼むこともできないのだ。
湯温を高めにし、脱衣場の気温を極端に下げておくことで祖父の願いを一思いに叶えてあげることも健斗は当然考えた
「老人(自分の祖父)をどうして殺してやるか」みたいな個人的使命みたいなものをミッションとすることで、そのまま心情を吐露することが小説になっている
しかもそれをお好み焼き食べながら、友人と相談していたりする
やるなら一息に、短期間でということだ
健斗が筋トレでフィジカルを鍛えだす。軽蔑する彼女と付き合い続けるが、セックスと自らの精力にさえ己のフィジカルな生命力の残り量を感じてるとる中二男子。
“使わない昨日は衰える”の逆をいくため、一日最低三度の射精にとりくんだ。
実際は介護をしないたまに口をだす姉に対して、「素人は引っこんでろ!」
まず出口を見据え、自分の立場を決めてから出直してこいと思った
創作のヒントとして、
この国(いまの社会)が抱えている問題が、身近な虚構で示されていること。そしてそこにしっかりと人間が描きこまれていることが言うまでもなく重要なのであるが。。