ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

創作のヒント 

『職業としての小説家(村上春樹)』

かなり正直に誠実にお話しされています。 この人のついて、いまさなどう言うでもないです。 これを読んでまた村上春樹の小説が読みたくなった。それだけです。 ・・・多くの学生と同じように、その運動のあり方に幻滅を感じるようになりました。そこには何か…

『テロリストのパラソル(藤原伊織)』

[主人公の人物造形] ・小さなバーのバーテンやってる・メニューはホットドックだけ(めちゃうま)・アル中でウィスキーばっか飲んでる・若い頃、学園闘争の縁で前科あり・ピンチのときこそ軽口たたく・気が強い女が好き(当時も娘も)[話のあらあら筋]・公園…

『火花(又吉直樹)』

文藝春秋、受賞作掲載号 なるべく先入観を排して、読もうと思っていた。とりわけ最近、文春の役員の方と知り合ったこともあり、「プロモーションとしてではなく、時代と文芸者の評価がしっかりなされた受賞だと思いたい」という点もあったからだ。 まあそも…

『デブを捨てに(平山夢明)』

登場人物は金がない。社会の底辺。日雇いかその日暮らしだ。稼ぎか食い物のために、奇天烈な人間たちに関わって悪に関わる。 性と暴力に遠慮がなく、描写もグロテスク。乾いたユーモアと設定のシュールさが、癖になる。 また、メタファーが簡潔にして言い得…

HOUSE OF CARD seazon1

主演、デビッド・フィンチャー製作指揮。 劇中演技の地続きで、画面に向かって心理や思惑を語りかける。 地元のゴタゴタを治める回。 聖書とBBQと重労働の土地。無力で貧しかった子供時代は故郷を憎んだ 「いくら私を軽蔑しようと訪ねてきた相手にはアイステ…

『中身化する社会』菅付雅信

菅付雅信さんの著書 以下メモ。 ・コンフォートフードが増えている。「本質的だ」「心地よい」「10マイル以内で生産する透明性」「使い捨て文化への対抗」「質のいいものを選ぶ」 ・都市生活者にファッション離れの兆し ・日本の中流階級がぶっこわれて、…

『遠い山なみの光』カズオイシグロ

カズオイシグロは、不条理の中に生きる人々の感じていることや息づかいを捉えるのがうまい。 悦子と佐智子との会話は、佐智子が自分本位に言いたいことを言うだけで、なかなか成立しているようには見えない。しかしやがて、悦子の言っている事も自分本位では…

『逆境を乗り越える技術』佐藤優×石川知裕

石川前議員に対する、印象が変わった。佐藤優がここまで信を置く人だ。自分も、人を見るときにバイアスにまみれているということが改めてわかった。 佐藤優の見識と洞察は、いつもながらに深い。 ・将来のことは、現在の組み立てで変えることができる ・年を…