ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

新聞記事で・・・ 

『中国外交は変わったのか  -ベイツ・ギル 2014年8月7日 朝日新聞』

豪州シドニー大学アメリカ研究センター長 両国の立場があまりにも硬化してしまったため、いずれの側からも譲歩あるいは妥協を持ち出すことができなくなっていると思える。 緊張の段階的緩和プロセスが必要だ。 ー日本がいくら謝罪しても、和解は望めないだろ…

『戦争は自衛の暴走で始まる -森達也 2014年6月26日 朝日新聞』

ベルリン自由大学の学生から「8月15日は日本のメモリアルでーなのですか」と質問された。 「終戦記念日だからメモリアルデーですね。ドイツではいつですか?確かベルリン陥落は5月ですね」僕のこの問いかけに学生たちは、 「その日は、ドイツにとって重要な…

『アナ雪と天皇制 -高橋源一郎 2014年6月26日 朝日新聞』

中森明夫は、こう書いている。 「あらゆる女性の内にエルサは共存している。雪の女王とは何か?自らの能力を制御なく発揮する女のことだ。幼い頃、思い切り能力を発揮した女たちは、ある日、『そんなことは女の子らしくないからやめなさい』と禁止される。傷…

『取り調べ可視化 まず一歩(周防正行 2014年8/2付 朝日新聞)』

リアリストで賢い人だ。 ご存知「それでもボクはやってない」や「シコふんじゃった」などで知られる映画監督だが、こういう立場にあっても、「いまの自分に出来ることが何で、そこでどれだけ出来るか」を判断して関わっている。 こういう大人が公的な役割に…

『もう謝りたくないスネ夫(拡張する排外主義 -東島誠・白井聡 12/20付朝日新聞)』

東島誠氏は「江湖(こうこ、こうご)」の精神を語る。 ”一つの場所に安住することを良しとせず、外の世界へと飛び出すフットワークの軽さ”を表す。国家権力にも縛られない、東アジア独自の「自由の概念」といってよいでしょう。 左方は、「永続敗戦論」で有…

『老兵は闘う-野中広務(2014年7/18付朝日新聞)』

日本人は中国との付き合い方を知らんのですよ。 いま議論されてる内容が「抑止力」になるなんてまったく理解できません。 かえって刺激するだけのことです。 中国と韓国とは一刻も早く和解しなきゃだめなんですよ。 偶発的な接触から、いつ戦争が起きるかわ…

「サッカーは死んだ。(蓮實重彦 7/19付 朝日新聞)」

国民や国の期待を背負うと、どれほどスポーツがスポーツ以外のものに変化していくか。 W杯は命懸けの『真剣勝負』に見えてしまう。お互いもう少しリラックスしなければ、やっている選手もおもしろいはずがないし、見ている側も楽しめない。 勝ち上がるのを最…

「越境する知で資本主義の矛盾と向き合う(1/18朝日新聞 夕刊 by見田宗介)」

あれだけの事故を経験しながら、原発依存の経済構造、成長神話から転換できない現実があるわけです。 資本主義の様々な矛盾を乗り越える、あるべき自由な社会 ー(中略)ー人々が経済競争の脅迫から解放され、アートや文学や友情など、自然を破壊しない幸福…

中国の控えめな目標(1月18日付 読売新聞 朝刊一面”地球を読む” byフランシス・フクヤマ)

新興の大国に対し、既存の大国が過剰反応して戦争を引き起こすという、いわゆり”ツキディデスの罠”もまた回避しなければならない。 中国の目標は、さほど秘密めいたものではない。中国は常に大国であり偉大な文明国だった。だが「百年の恥辱」の時代に辛苦に…

『サブカル時評 宇野常寛(1月9日付朝日新聞)』

昨年末から「北の国」からを観ている。 次の文化の下敷きになるような全盛期の優れた映像文化は今一度じっくると観ておいたほうがいい。そう思ったからだ。 この感覚は、この日の宇野氏のサブカル時評にも見てとれる。 大みそかに紅白歌合戦をぼんやりと視て…