ここがパンチライン!(本とか映画、時々 新聞)

いま、物語で大事なのはあらすじではない。そこで語られている言葉とリアリティだっ!!ということで、卑怯で弱い人間を愛したい。人間の野蛮さ、愚劣さから目を背けたりしたくない。おのれ自身の端緒(根っこ)が絶えず更新されてゆくそんな経験をする、そのための記録。大江健三郎と吉田修一と。三島と太宰と。村上春樹と中村文則、小島信夫と舞城王太郎。カズオイシグロにミシェル・ウェルベック。カーヴァーとチャンドラー、ブコウスキーにキューブリック。コッポラにデビット・フィンチャー。ウディ・アレンもケヴィンスペイシーも。談志だって

『迷宮(中村文則)』

中村文則の小説は、主人公や登場人物がのっぴきならない切実な状況にある。
ちゃんとした大人ではなく、社会に根のない、いつ死んでもいい、かりそめの今を生きているようなそんな登場人物たちだ。

幼少期から愛されていない、悪の烙印を押されている、家庭環境や血が地獄を見せてきた。俺は悪意を内面に飼い、もう一人の自分に託して生きてきた。

物語の大構造は、20年前の迷宮事件。
その事件遺児と死ぬように生きてきた同級生の俺。
どうしようもなくその事件に引きつけられる。

彼女とはセックスでつながっていた。
誰にも明かされていない過去を語った二人は夫婦になった。
彼女は嘘を言っているかもしれない、そんな不自然さは残っているが。