『米歴史家らの懸念』キャロル・グラッグ@2016年6月5日付 朝日新聞
「ただ皮肉なのは、慰安婦問題は過去にほぼ解決していたということです。宮澤喜一元首相は自ら韓国で謝罪したし、河野談話も発表された。その後も日本は何度も謝っている。しかし、安倍首相が河野談話を検証し、見直す趣旨のことを言い始めたため、問題が再燃したのです。日本の人はよく『謝罪疲れ』を口にします。それは分かりますが、見直しを言い出したからこそ、改めて謝罪が注目されるようになった」
史実を否定するのではなく、『今だったらしない』と認めることが大切です。
ーそれでは緊張はどう解決すればいいのでしょう。
「完全には解消できなくとも、象徴的な行動でかなり緩和されることがあります。西ドイツのブラント元首相が70年にワルシャワの記念碑の前にひざまずいたのが典型です。