ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

『総選挙 日本の岐路(中村文則 2017年10月6日付 朝日新聞)』

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中村文則

 その件で関係者達が国会で「記憶にない」を連発しても支持してくれる。だからそういった層には、元々説明する必要性は薄い。

 

 そして政権を批判している人たちに対しては、首相が都議選で野次のコールをした人々に対し「こんな人達に負けるわけにはいかないんです」と言ったあの言葉が浮かぶ一国のトップである首相が、国民の間に線を引いた瞬間だった。

「こんな人達」はつまり「敵」として線を引いているので、そもそも説明する必要を感じていない。 

 

 政権批判=売国奴(非国民)の幼稚な構図が出来上がったのは、小泉政権でその萌芽はあったが、安倍政権で本格化したと僕は感じる。

 

 時代の空気と政治は、往々にしてリンクしてしまうことがある。論が感情にかき消されていく。

 

 支持する人達は感情で支持してくれるし、あとは北朝鮮の名前を連呼して突破する。

 

 人間は善の殻に覆われる時、躊躇なく内面の攻撃性を解放することは覚えておいた方がいい。結果改憲のために戦争となれば本末転倒だ。 

 →改憲しようとして戦争を招いた首相として、歴史の教科書に載ることになる。