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ここがパンチライン!(本とか映画、そんでときどき新聞の)

いま、物語で大事なのはあらすじではない。そこで語られている言葉とリアリティだっ!!ということで、卑怯で弱い人間を愛したい。人間の野蛮さ、愚劣さから目を背けたりしたくない。おのれ自身の端緒(根っこ)が絶えず更新されてゆくそんな経験をする、そのための記録。大江健三郎と吉田修一と。三島と太宰と。村上春樹と中村文則、小島信夫と舞城王太郎。カズオイシグロにミシェル・ウェルベック。カーヴァーとチャンドラー、ブコウスキーにキューブリック。コッポラにデビット・フィンチャー。ウディ・アレンもケヴィンスペイシーも。談志だって

『海を感じる時(2014)』

 

余白が多い日本映画。

土曜朝に読書しながら、視聴する。

パンチな科白のオンパレードだった。

 

気持ちいいくらい、身体目当ての男。

しかも、シリアスに“女の身体に興味がある”のだと。

女は男に惚れていた。身体で繋ぎ止めるしか、迫るしかない女のギリギリの緊迫感がこの映画を支えていた。

 

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「俺はあんたに会うと身体を触っちまう。。だから、俺たちはこれ以上会わないほうがいいんだよ」

 

「だからこんなこと続けてると、ますます気持ちが離れてっちゃうんだよ」

 

 男もそれなりに苦しそう。

 

しかも、女はどうしてもその男のことが好きだった。

 

で、公園のブランコ坐ってタバコ喫いながら暗い顔でウジウジ考えてたり、

いわゆる飲み屋でじっと押し黙って酒飲んでたりする(酒です。ビールじゃない)。

市川由衣の、この、どうしようもない不幸な哀愁がたまらない。

 

 

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畳の部屋で毛布にくるまって一升瓶。

プライスレス。

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高校生の娘のアバズレ道を知った母。

母と娘のマウントしあいも辛い。

母「あんたみたいあに淫らなこと、したことないから分かんないよっ!!」

 

(父が死に、岸壁で父親の名前を叫ぶ母)

「私は誰を呼べばいいの」

「お母さん、私も女なのよ」

 

「早く帰んなよ。俺の生活を侵さないでくれ」

 

誰かが分かってくれなきゃ。わたし淫らでどうしようもない女になっちゃう。

 

 

石を投げて街灯を割ろうとしていた女に、石をさしのべる男。

初めて会った男の、部屋についていって脱ぐ。

脱ぎ慣れている女は、とにかく脱ぐ。

目隠しなんかされて、されるがままになる。

 

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翌朝、身体を洗う。

銭湯でおしりペタンというシーンが印象的過ぎて、「身体を洗い流す」という“意味”にたどりつくまでに時間がかかる。

 

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女は食卓で、他の男と寝たことを告げる。

「昔好きじゃないって言ったけど、好きになっちゃったんだよ。好きになっちゃいけなかったのかよ」

 

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怒りにまかせて、後ろから犯すと、

女は止まらずつぶやく。

「そんなの、いつもと同じじゃない」

 その時の感情やいかに。

 

ようやく振り向いたと思った男への復讐めいた感情か。

 

この話はどうやって終るのか。

どういうシーンで終るのか。

 

実家の窓から出て、塀を越えると。

そこは浜辺で海だったとさ。

 

 

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誰にでも愛される女になればなるほど、ダメになってゆく〜♬