ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

『「安倍的」なるもの(2017年10月4日付 朝日新聞)』

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幸田真音

ストレートで、細工や計算をしない人だと思います。

 

メルケル独首相に「ウラジミールはシンゾーに任せる」と言われたほどの関係をロシアのプーチン大統領との間で築くなど、外交力は高く評価すべきです。

 

 

青木理

 神戸製鋼社員時代の上司らに話を聞くと、みな「彼が政治的なことを語ったのを聞いたことがない」「いい子だったが、あまり印象に残っていない」と口をそろえるのでした。

 

 おそらく安倍首相には、もともと強固な右派思想などなかった。根本にあるのは岸信介への憧れと敬愛、そして岸を批判した左派への反発といった程度の感情でしょう。

 

 若いころを知る元上司は「子犬がオオカミの群れと交わり、オオカミになってしまった」と表現する。正解に入り右翼政治家やイデオローグと付き合い、強い影響を受けたのでしょう。

 

 大きな志もなく稼業を継いだ単なる世襲政治家横軸には中国や韓国を敵視し、時に軽蔑し、「強い日本」の復活を夢見る、社会の薄っぺらな風潮があり、相互に共鳴もしている。