ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

2015-01-01から1年間の記事一覧

『ストロボライト(青山景)』

代休の金曜日の朝、自室で30分くらいでみる。 青春時代のヒリヒリとする憧憬。自分の夢とか思想信条が大事でぶつけ合う。そういうもの同志とか、そういうものを持ってない人と。ずいぶん自分本位で、粗末に扱ってた、恋愛と相手の気持ち。エンディングは、一…

『ぼくらの民主主義なんだぜ(高橋源一郎)』

ふと手に取った新書が、そういえば朝日新聞紙面で個人的によく読んでいる「論壇時評」のまとめ新書。 マーケのセミナー中にずっと読んで読み終える。 この人は、右とか左とか関係なく、社会の変化や権力の横暴、国民の無自覚、いやおうもなく存在する人と社…

『コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えた事(川上量生)』

【memo】 ・サラリーマンとして造園の仕事を30過ぎまでやっていて、スタジオジブリを設計、館長を務めたというだけの実績で、いきなり「ゲド戦記」の監督を務められた ・コンテンツとは現実世界の模倣であり ・「このカットは情報量が足りない・・ ジブリの…

『奔馬(豊穣の海・第二巻/三島由紀夫)』

三島の文章の美しさは、その心象と個人の意識を描き切り、卓越した表現で言い得ているところだ。そんな細かな機微をよくぞ言葉にしたな、といった具合に。 純粋性や無垢な精神の表象は、不純なものがなく洗練されて美しい。 父の密告 ↓留置場で射精 ↓俺は愛…

『デブを捨てに(平山夢明)』

登場人物は金がない。社会の底辺。日雇いかその日暮らしだ。稼ぎか食い物のために、奇天烈な人間たちに関わって悪に関わる。 性と暴力に遠慮がなく、描写もグロテスク。乾いたユーモアと設定のシュールさが、癖になる。 また、メタファーが簡潔にして言い得…

『House of card seazon2』観了

女性がわざわざ口に出すことは、否定して欲しいことが多い 「追放だ。大統領の孤立化を狙っていたが、私まで閉め出された。」 「大統領を弾劾しろ」 ・院内幹事 キャサリン・デュラント ・最終話一つ前の終わり方演出すごい

『ねじまき鳥のクロニクル(第3部 鳥刺し男編)』

満州の動物園で動物を殺す ↓シナモンが言葉を失う ↓ナツメグとファッション ↓獣医の宿業 ↓バッドで中国人を殴り殺す(綿谷ノボルの危篤)#牛河という秘書#ある事務所で目隠しをされて頬のアザを舐められて勃起する#みんな判で押したようにセイウチのよう…

HOUSE OF CARD seazon2

ジャーナリストの感づきに、正義に追求される悪(主人公でありアメリカ大統領)のを見ながら、ジャーナリスト(正義)を鬱陶しく感じている観衆。 私たちは皆、悪党であるアンダーウッドを応援している自分に気付くのだ。 夫婦どっちも悪 ーロビン・ライト …

『カーニヴァル化する社会(鈴木謙介)』

土曜当番の代休は月内で。金曜に代休。昼間から読書、ハウスオブカード、ルネサンス(予定)。 鈴木謙介の取材に際して買ったがコレ。05年の発行。 社会学者の著作で十年も前のものでは、知見としていま書くのは古く当たり前のことばかりだろう。と思いきや…

週末は地元友人らと

都筑の記憶は薄いが、都筑のおかげで邂逅した週末だった。 2日連続で地元の奴らと飲んでいた。 終電を逃し、午前3時過ぎまで飲んで実家に帰った。 歯も磨かず、自分の部屋の短い革張りソファで寝た。朝起きると首が曲がり、肩から上の筋肉が固まっていた。…

HOUSE OF CARD seazon1

主演、デビッド・フィンチャー製作指揮。 劇中演技の地続きで、画面に向かって心理や思惑を語りかける。 地元のゴタゴタを治める回。 聖書とBBQと重労働の土地。無力で貧しかった子供時代は故郷を憎んだ 「いくら私を軽蔑しようと訪ねてきた相手にはアイステ…

『迷宮(中村文則)』

中村文則の小説は、主人公や登場人物がのっぴきならない切実な状況にある。ちゃんとした大人ではなく、社会に根のない、いつ死んでもいい、かりそめの今を生きているようなそんな登場人物たちだ。幼少期から愛されていない、悪の烙印を押されている、家庭環…

『暇と退屈の倫理学(国分功一郎)』

脳科学者の池谷さんが、書評でレコメンドしたいたんだと思う。 ・好きなことが消費者の中で、自由に決定された欲望に基づいているなど到底言えない ・消費するとき、人は者に付与された観念や意味を消費するのである。消費されるためには物は記号にならなけ…

『ねじまき鳥クロニクル(第2部 予言する鳥編)』

妻クミコの失踪。(ワンピースのジッパーを上げたのが最後) ↓ 意識の娼婦・加納クレタを抱く ↓ 井戸の中に入る ↓ 夢の中で女性と交わる ↓ 妻が男の肉体を求めた話 ↓(なぜ好きでもない男に圧倒的な性欲を抱いたのか) ただ行き交う人の顔を見た セックスに…

『セッション』

TOHO CINEMAS錦糸町で『セッション』 劇中で要求されるストイックと劇場内の緊張(⇄弛緩)。残酷なまでに投下される努力と、理不尽な報酬には引き込まれる。車の激突のアングル(正面からトラックに当たられる)と驚嘆。 エンディング、舞台上でのフレッチャ…

「ガイアの夜明け」と「カンブリア宮殿」をまた観始めた

「ガイアの夜明け」と「カンブリア宮殿」をまた観始めた。毎週の録画リストで入れた。この2つから得られるのは全く知らなかった、企業サイドのチャレンジと軌跡。知ってるが知らない、企業や商品の本質的なことだ。『二木の菓子』は、ただの菓子大規模卸し…

そこで戦うべきではないと思うのだ①

誰かを話をするときのこと。 自分が既に知っていることと、人がそれを知らないこととの間で戦うべきではない。 つまり、己の知識のひけらかしにするのではなく、それを知っていることでお互いが考えるためのどういう素材を提供できるのか。どういう選択肢を…

『ねじまき鳥クロニクル(第1部 泥棒かささぎ編)』

テーマは”夫婦の間の闇”だろう。謎の女からの電話は(性的な、否、精神的な)”誘惑”である。 自分はこの女について何を知っているんだろうと自問した。 僕がこうして送っている結婚生活というのはいったい何なんだろう?そしてそのような未知の相手と共に生…

『恋するソマリア』高野秀行

人がまだ知らない土地や自然に、己の生活と探究心を全てぶつけて行く人間のことを探検家と呼ぶ。それは、カンボジアの淡水魚生態について網羅的に調査したり、国際社会に認められていない国の人々や生活文化について、などさまざまだ。 筆者、早大探検部出身…

「出来れば紙で保存して、次ぎ会ったときにシェアして」

昨日、台湾より帰国。彼に関わる記事だから紙面データを添付してメールしたら、 「出来れば紙で保存して、次ぎ会ったときにシェアして」って言うんだ。 こちらのごく自然な好意に上乗せで要求してくる奴だなあ、って 思ったよね。

ライター石川さん@表参道Echika

取材後、ライターの石川さんと表参道Echikaへ。次長・キャップとの宴席や金沢取材話など。 金沢の最上○○表現は「お気の毒に」。あなたに気を遣わせてしまって心遅れしています。 徹底した他人志向は京都のそれにも通底するもので、そのルーツは仏教に元来す…

初めて課題を発表をする

1回目、9番目の発表。 悪しき例として選ばれた人がいたり、あまり良くない例も多い。選出者とはいえ、総じてレベルは高くない。 あまり新味もなく、面白い切り口とは言えないものを中盤で褒め上げていた。トンマナを理解(つまり出題者の価値とスタンスを…

真夜中のプレゼン特訓

午前3時くらいから、パワポによるプレゼン特訓をした。それまでリビングで寝ていたからだ。ストップウォッチでタイムを図り、第三者にどれだけ伝わるか、わかりやすいかに注意して説明をする。第三者の目を入れる作業だ。三分で話せる内容は少ない。複雑な…

『中身化する社会』菅付雅信

菅付雅信さんの著書 以下メモ。 ・コンフォートフードが増えている。「本質的だ」「心地よい」「10マイル以内で生産する透明性」「使い捨て文化への対抗」「質のいいものを選ぶ」 ・都市生活者にファッション離れの兆し ・日本の中流階級がぶっこわれて、…

『ウディアレンのバナナ』

荒唐無稽なコメディてんこ盛り。 冒頭。サンマルコの大統領がTVの前で撃たれ、アメリカンテレビジョンのレポーターにいまわのきわに心境を聞かれる。大会社の試作製品試験員(デスクに座っていながら運動出来る”重役用運動デスク”)が、政治好きの女の子と付…

『春の雪』三島由紀夫

環境や状況がいいときも悪いときも、苦しい、内面がこんなに苦しいんだ。という話。政略結婚のため、叶わぬ恋愛結婚をこじらせこじらせ、自害と出家。松枝侯爵家 清顕(きよあき)、綾倉伯爵家 聡子(さとこ)、蓼科、本多、飯沼、みね境遇、容貌ゆえ、自己…

『レザボアドッグス ReservoirDOGS』

レストランで男5人がアメリカン与太話。「Like a Vijinってのはありゃ、巨根の話だ。えらいヤリマンが、でかい一物の男とやりまくってた。」 「細かいところが、話をリアルにするんだ」Mr.PINK:スティーブ・ブシェミMr.BROND:ムショ帰り、ナイフで人質の耳…

『マンハッタン』ウッディ・アレン

NYで人生のパートナーを見つけること。いなければ次を探す。オープニングはプラウドのCMソング(「Rapsody in blue」) 17歳の彼女。42歳、バツ2の僕。 タクシー中で「メーターが気にならない」 ダイアン・キートン「灯りを消して、子供を作ろう。」 我…

『ジェフ・ベゾス 〜果てなき欲望〜』ブラッドストーン

傑出したビジョンと情熱のある個人の、大志の半生。・「講釈の誤り」=複雑な現実には何かと講釈を並べ、耳あたりはいいが簡略化しすぎた話にしてしまう人間の性質。人間の脳の限界により、関係のない事実や出来事の間に因果関係を見いだし、わかりやすい講…

『言い寄る』田辺聖子

欲望に従順でありながら、特定の異性には純情な恋心を募らせる乃梨子。 男に依存しなければ生きていけないが、人生なるようになる考えの美々。 五郎を射止めたのはどっちだったのか。 終盤、剛が暴力を振るった時点で、悲劇的結末と、でも明日は前を向いて歩…