『東京家族』
2013年、松竹。
東京物語のオマージュ、いや、もはやリメイクか。
山田洋次ってことで。
祖父母が長男の家にやってきたときの孫の反応、
「なんで僕の部屋の荷物出してあるのー」とか忠実。
長男・西村雅彦は開業医で、末っ子はフリーター(ってもテレビ制作下請け)の妻夫木。劣悪な労働環境で働かされる状況は、戦死して故人になっていたオリジナルに近い状況か。
ところどころで現代版的描写というか演出が異なる。
「熱海にいいホテルがあるのよ、泊まってらっしゃいよ」と言われたのは「横浜みなとみらいの高層ホテルにでも泊まって」に。
所在ないお母さんが末っ子の部屋にやってきたとき、彼女の のりこ(蒼井優)を紹介する。(蒼井優は“初めて母親に自分の彼女を紹介した時、めっちゃいい印象と卒なきパフォーマンスを発揮!” みたいな役やらせたら随一!)
「お前はいいなあ。いい息子、娘さん達がおって」
とか飲み屋で同窓生に言われて内心気持ち荒れすさぶ父親・橋爪。
で、これもオリジナル同様。
終盤は、蒼井優めっちゃええ子やで〜。めっちゃかわいいで〜ってのを鑑賞する映画。
南相馬で震災ボランティアしたときに出会った。
「昼飯のときにマスクと帽子とったら、黒い髪がパラリっと落ちたんだよね、それ見てキレイだなって思って...」
「それか。もうだめか。」
「のう、しょうじ。母さん、死んだぞ。」
で妻夫木泣く。
(ふいにいきなり泣く、例の妻夫木泣き)
で、精進落としの場で、形見分けの話とか。
「どうもありがとう。お父さん」