『異論のススメ -貨幣で思考 衰える文化-(佐伯啓思・9/1付朝日新聞)』
ドイツの文明史家オスヴァルト・シュペングラー
われわれの行動のほとんどあらゆる結果を、利潤や費用対効果といった数値的成果主義と貨幣の統率のもとにおいている。学校や行政でさえも成果主義に浸食され、利益の上がらない地域の商店街は崩壊する。
数字で示された経済成長を追求するために、政府は技術革新を支援し、経営は徹底した効率主義のもとにある。これは、現代人の典型的な思考形式になっているといってよいだろう。
都市に欠けているものは、人と土地との内的な結合であり、人と財との密接な結びつきである。
それに代わって、すべてが、貨幣という数値的な価値で評価され、「貨幣をもってする思考」へと抽象化される。その最たるものが金融市場で、それは世界中の都市をつないでゆく。
だから、文明とは、伝統や人格が意味を失い、すべてを貨幣に換算しなければ意味を持たない文化段階をいうのだ。そして、デモクラシーとは、貨幣と政治権力との結合の完成である、と彼は述べる。
『カルテット(8)』:死ぬなら今かな?っていうくらい、今が好きです。
別府「いつもそのコーヒー牛乳飲んでますね。好きなんですか?」
すずめ「あ、はい。好きだってこと忘れるくらいいつも好きです」
家森「5文字しりとりする?か・た・お・も・い」
すずめ「いいんです。」
へえ〜からは何も生まれませんよ。へえ〜を生まないで
「わしにもくれっ」
「何それ?」
「Vシネやってたときの台詞」
すずめ
「わたしの好きな人と、好きな人に行ってもらっていいですか」
「わたしの好きな人には、好きな人がいて。その好きな人も、わたしの好きな人で。うまくいって欲しくて」
ちょっと、ちょっとだけ頑張るときってあるでしょ?
住所をまっすぐ書くときとか、エスカレーターの下りに乗るときとか。
バスを乗り間違えないようにするときとか。
白い服着てナポリタン食べるときとか。その人がいつも、ちょっと、いるの。いて、エプロンかけてくれるの。そうしたらちょっと頑張れる。そういう好きだってこと忘れるくらい好き。
それはきっと、高い絵を買わされるね。
興味のない人からの告白って夢の話と一緒でしょ。へーでしょ。
SAJの法則。
「好きです」には、「ありがと。」
「あー。あー、冗談です....」
このJでなかったことになるから。
このままみんなと一緒にいたいんです。
死ぬなら今かな?っていうくらい、今が好きです。
たこ焼き屋「ご夫婦?」
別府「いや、ただの僕の片思いです」
たこ焼き屋「はははっははー」
『カルテット(6)』:どうしてこうなったのか、わたしにもわからないんです。
結婚した相手の価値観の違いを、どういうところに観るか。
唐揚げに何も聞かずにレモンをかける妻。
「これ、人生ベスト1だから」って借りてきた自分の好きな映画を一緒に観ているときに、「この人はいい人か悪い人か」とか「なんでさっき一緒にいたのに今は別々なのか」とか逐一疑問を質問してきたり。挙げ句、ガン寝する妻。
近くにカフェ出来たから散歩がてらに行かないか誘うと、「今日すごい寒いよ、コーヒーあるよ。淹れようか」って乗ってこない妻。
ほんとに些細なことなんだけれど、積み重ねるとそれが、離婚の理由でも堂々たる地位を占めている 価値観の相違 とか 性格の不一致 とかになる。
一緒になると、嘘のない、無理のないコミュニケーションとか関係性になってくる。
もうバイオリンはやらないの、と言った彼女。
「これがいまのわたしのやりたいことなの。私、いま幸せだよ」
「そんな風に言う彼女を、どこか退屈に感じてしまって」
彼女が生活してる場所は狭いから、話題は大体テレビの話で..。
でも俺が聞いてあげなきゃって。
俺、妻に背中押されて、ベランダから落ちたんですよね。
巻幹生(宮藤官九郎)は同僚と行った居酒屋で、
「外で唐揚げ食べるときくらい好きに食わせてくれよ」
って言ったのを同じ店にいた妻に聞かれる。
愛してるよ。
愛してるけど、好きじゃない。
自分がいたたまれなくなって、ラー油買って来ると家を出て行った妻。
追いかけるでもなく、その後出て行った夫も、家にはいられなかった。
誰もいなくなった二人の家。
いつまでも恋人みたいでいよう、って言ってた夫婦だから。
その 違う という感覚は痛切過ぎた。
『カルテット(4)』:妻ってのどぐろです。結婚届けは夢をかなえるドラゴンボールです。
ゴミを捨てない人間は、ゴミから見てもゴミです!
どうするんですか?この家、ゴミ屋敷になりますよ。マスコミ来ますよ。
飼ってたハムスター死んで悲しいって言ってて、一緒に映画観に行ったら映画の中でもハムスター死んじゃって。
(家森、茶間子との出会いの話)
元気があったら、人は結婚なんてしないでしょう。
妻ってピラニアです。
結婚届けは呪いをかなえるデスノートです。
風邪薬にアポロチョコレート混ぜて飲む悪い奴
妻と猫とカブトムシで話のわかる順に並べたら、カブトムシ、猫、妻の順だもんね。
(茶馬子)この世で一番鬱陶しいのは、もういっぺんやりなおそういう男や
家森さん言ってましたよ。
妻ってのどぐろだ。
結婚届けは夢をかなえるドラゴンボールだ、って。
残念やったね、六千万。
「カルテット(2)」:翌朝、カラ友とベランダでサッポロ一番
真紀「街中で人と会って喋って、10分くらいしてから「この人知らない人だ」みたいなことってないですか?」
すずめ「ないですっ」
真紀「今日も目が笑ってないですよ」
ありす「ひどいー」
・行間(他人に言われた言葉の真意を汲取り、言い換える)
「結婚するんだ、わたし」→「別府クン、わたしの結婚止めて」
質問に質問で返すときは、正解らしいですよ
みんなが居る場所で寝たいときって、あるじゃないですか
偶然を運命に変えるチャンスを逃してきた
(真紀の夫の台詞)
僕の手握ってな、火が落ちてきたら一緒に逃げてあげるから
いまなら落ちるって思ったんですか?
いない人 よりも僕を?
捨てられた女ナメンな!
長年の片思いを告白して気まずい翌日。ちょうど結婚退職する職場のカラ友に、「僕と結婚しましょう」と部屋に泊まって押し倒す。夜が明けてお腹へったと、ベランダでサッポロ一番を食べながら。
あっちにさ、かわいいカフェあるんだけど、遠くて…
で、毎回すぐそっちにあるチェーンの方入っちゃうの。まあそれはそれでおいしいんだよ。
こういうタイミングでさ、そうなる男の子の気持ちだってわかるし、
こっちだったかなって思われるのは、まあしゃくだけど気持ちはいいよ。
別府くんのことはずっと好きだったしね。
だから寝たわけだし。それぐらいには私だってズルいし。
結婚とかないよ。そういうのはもう…もうないかなって思った時期があったの。こういうのは今日だけのことだよ。
わたしもズルい。別府くんもズルい。ズルい朝にサッポロ一番食べたら美味しかった。それがわたしとあなたのクライマックス、でいいんじゃない?
真紀「すずめちゃんって、過去のある人?よく服からお線香の匂いするから」
すずめ「よくバスで人に寄っかかって寝ちゃうから」
この人は、この人好きなんだろうな」みたいなの見つけるの得意なんです
ポテトジェンガ
『カルテット(1)』:人生はレモンをかけてしまった唐揚げのように
脚本 坂元裕二。
・「この女性と友だちになる仕事です」ともたい扮する巻鏡子。
・新宿のカラオケボックスでたまたま会った四人。しかも全員が弦楽奏者。
平熱高いと、ここからちょっといいにおいがするんです
だいじょぶなら態度もだいじょぶにしてください
やり方?思いやり?
音楽で食べていきたいって言うけれど、もう答え出てると思うんですよね。
私たち、好きなことで行きて行ける人にはなれなかったんです。
・友人知人の間で、強引かつ強硬な態度に出る女性のその理由は、家庭にありそうだ。
でも、私2年間ずーっと彼の食べる唐揚げにレモンかけてたんですよね
・『レモン問題』について、個人の事柄に結び付けるとしたら「もう元には戻れない」=『唐揚げは洗えない。レモンをかける前の唐揚げには戻れない』ってことかな、確かに。
優しさ?気遣い?....要らなかったなあ。
許せなかったです。
夫婦って、『別れられる家族』だと思います。
人生には3つも『まさか』があるんですんって。
上り坂、下り坂、まさか。
人生って、まさかなことが起きるし、起きちゃったことはもう元には戻らないんです。レモンかけちゃった唐揚げみたいに。
わたし聞いちゃったんです。夫が人と話してるの。
「奥さんのこと好きなの?」って聞かれて、夫はこう答えたんです。
愛してるよ。愛してるけど、好きじゃない。
確かに多いなあ。留めとく言葉が。