ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

2020-06-25から1日間の記事一覧

「プリズン・サークル(2020年、監督:坂本香)」

これはもうコロナの影響出てきた頃だったなー。 どっ昼間の渋谷イメージフォーラム、少し緊張してたの思い出す。 取材許可まで6年、撮影2年。 はじめて日本の刑務所にテレビカメラが入ったドキュメンタリー。 島根あさひ社会復帰促進センター。 少年には、…

「さよならテレビ(2019年、圡方宏史:東海テレビ)」

会社定時上がりで、さらに早めに切り上げてポレポレ中野へ。 上映時間まで串カツ田中でハイボール一杯だけ飲んで臨む。 アイドル趣味の派遣社員。 地下アイドルにチェキにサインしてもらい、おしゃべりするところ。 なぜ東海テレビが岩手産のお米を弁当で食…

「愛がなんだ(2019年、今泉力哉 *原作:角田光代)」

28歳のOL・テルコ(岸井ゆきの)、マモル(成田凌)、深川麻衣、江口ゆきの。 ・勝手に人ん家の掃除しちゃう女 「ごめん、そろそろ帰ってくれるかな」 って言える男すげえ(ちょっとだけ憧れる) 「どうしてだろう。私は未だに”田中守”の恋人ではない」 …

「答えのない世界を生きる(小坂井敏晶)」

「変われば変わるほど、元のまま」 (変化が内部に止まる限り、システム自体は変化しない) 知識の欠如が問題なのではない。反対に知識の過剰が理解を邪魔する。 答えは目の前にあるのに、常識が邪魔して見えない 発想を切り替え、水平思考をしなければなら…

「82年生まれ、キム・ジヨン(2018年、著:チョ・ナムジュ)」

韓国で130万部ってすごい。 まさに、彼の地で時代と寝ている作品。 弟が特別扱いされているとか、うらやましいとか思ったことはなかった。だってはじめっからそうだったのだから。 でも、自分の考えを話すことに慣れていなかったので、友達の話を聞きなが…

「コンテイジョン(2019年、スティーブン・ソダバーグ)」

もちろん、コロナの緊急事態宣言中に観た。 パンデミックって、やはりこういうことなんだなあ、と。 ある程度シュミレーションができて、予測できる形があるものなんだ。 だから準備を怠ったやつらがいるってことだ。 ・香港九龍 ・マット・デイモンの辛すぎ…

「2050年のメディア (下山進)」

2019年10月刊行。 2018年正月。 「そして社のために正しいと思うことがあれば「社長をぶっ殺すぐらいの気概でやれと発破をかけた」 ・ヤフーの根源は分類 ・住友商事はオンラインプラットフォーム黎明期から関心を寄せていた。当初から住商のやっ…

「シン・ニホン (安宅和人)」

日本の大半の産業はやるべきことをやっていなかった。 技術革新や産業革新の新しい波は引き起こせず、乗ることもできなかった。企業価値レベルでは中韓にも大敗。大学も負け、人も作れず.... *全ての産業がデータ×AI化する *マッシュアップ していく…

「暇と退屈の倫理学 國分功一郎」

人間が豊かさを喜べないのはなぜだろうか 人が退屈することを嫌うからである 革命が到来すれば、私たちは自由と暇を得る。そのときに大切なのは、その生活をどうやって飾るかだ。 人は「打ち込むこと」と「没頭すること」を渇望する。 歴史学は時間を遡るが…

「不自由展中止 いま語る_津田大介・あいちトリエンナーレ芸術監督」(2019年8月21日付 朝日新聞)

ポイント ・現場の危機的状況、観客の安全を考えればあの手段しかなかった ・京都アニメーションのガソリン放火事件が約2週間前に起きた ・「本当にトリエンナーレが後退させたのでしょうか。警備などに莫大なコストをかけないと表現ができないというこの現…

「イノベーション立国論_APU学長・出口治明」(2019年9月18日付 朝日新聞)

まさに実業界の賢人だな。出口さん。 どんな分野でも深い省察を持ってる。コモンセンスが深いんだろうな。 ヨーゼフ・シュンペーターによると、イノベーションとは知と知の組み合わせです。知と知の間の距離が遠いほど、面白いアイデアが生まれる。 平成の30…

「性暴力が無罪になる国 弁護士・角田 由紀子」(2019年9月6日付 朝日新聞)

特に、父親から娘への継続的な性的虐待を認めながら、「娘の抵抗が著しく困難だったとは言えない」として無罪にした名古屋地裁岡崎支部の3月の判決は、驚きでした。 ーしかしなぜ、理解に苦しむような判決が続くのですか。 「男女平等の度合いを示す世界経…

「芸術祭 噴き出た感情(黒瀬陽平、宮台真司)」(2019年8月10日付 朝日新聞)

黒瀬陽平氏 「日本人の心」や「先祖」を持ち出し、公金投入を理由に展示を中止すべきだと訴えた政治家は節度を失っています。金は出すが口は出さないという姿勢が筋で、そうでないとなんのために芸術監督がいるのかわからない。 騒ぎの中心の「平和の少女像…

「論壇時評_ジェンダー対立 ー意識の溝 構造から変えよー」(2019年4月25日付朝日新聞)

朝日新聞(2019年4月25日付) 津田大介編集回。 「がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。」 「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげ」という祝辞を述べた …