ここがパンチライン!(本とか映画、ときどき新聞)

物語で大事なのはあらすじではない。キャラクターやストーリーテリングでもない。ただ、そこで語られている言葉とそのリアリティこそが重要なんだ!時代の価値観やその人生のリアリティを端緒端緒で表現する言葉たち。そんな言葉に今日も会いたい。

「肥大する星条旗 いまや「国体に」_政治学者・白井聡」(2019年5月10日付 朝日新聞)

結局、元号発表から改元まで展開されたのは、この国の閉塞感をごまかすための政治ショーでした 配線を境に米国が『天皇』化していったのです。象徴的に言えば、菊=天皇制と星条旗=米国、の結合は戦後日本社会を形作ってきましたが、平成では星条旗の存在が…

「平成流の象徴天皇」(2019年3月7日付 朝日新聞)

山口輝臣 氏・東京大学准教授 天皇が靖国神社に行かないまま平成が終わります。 (憲法の政教分離を厳格に適用しようという人たちが、左派の間に出てきます。天皇が神道にかかわるのはけしからんという感覚の人も増えました) 政府や宮内庁は、天皇の宗教的…

「プリズン・サークル(2020年、監督:坂本香)」

これはもうコロナの影響出てきた頃だったなー。 どっ昼間の渋谷イメージフォーラム、少し緊張してたの思い出す。 取材許可まで6年、撮影2年。 はじめて日本の刑務所にテレビカメラが入ったドキュメンタリー。 島根あさひ社会復帰促進センター。 少年には、…

「さよならテレビ(2019年、圡方宏史:東海テレビ)」

会社定時上がりで、さらに早めに切り上げてポレポレ中野へ。 上映時間まで串カツ田中でハイボール一杯だけ飲んで臨む。 アイドル趣味の派遣社員。 地下アイドルにチェキにサインしてもらい、おしゃべりするところ。 なぜ東海テレビが岩手産のお米を弁当で食…

「愛がなんだ(2019年、今泉力哉 *原作:角田光代)」

28歳のOL・テルコ(岸井ゆきの)、マモル(成田凌)、深川麻衣、江口ゆきの。 ・勝手に人ん家の掃除しちゃう女 「ごめん、そろそろ帰ってくれるかな」 って言える男すげえ(ちょっとだけ憧れる) 「どうしてだろう。私は未だに”田中守”の恋人ではない」 …

「答えのない世界を生きる(小坂井敏晶)」

「変われば変わるほど、元のまま」 (変化が内部に止まる限り、システム自体は変化しない) 知識の欠如が問題なのではない。反対に知識の過剰が理解を邪魔する。 答えは目の前にあるのに、常識が邪魔して見えない 発想を切り替え、水平思考をしなければなら…

「82年生まれ、キム・ジヨン(2018年、著:チョ・ナムジュ)」

韓国で130万部ってすごい。 まさに、彼の地で時代と寝ている作品。 弟が特別扱いされているとか、うらやましいとか思ったことはなかった。だってはじめっからそうだったのだから。 でも、自分の考えを話すことに慣れていなかったので、友達の話を聞きなが…

「コンテイジョン(2019年、スティーブン・ソダバーグ)」

もちろん、コロナの緊急事態宣言中に観た。 パンデミックって、やはりこういうことなんだなあ、と。 ある程度シュミレーションができて、予測できる形があるものなんだ。 だから準備を怠ったやつらがいるってことだ。 ・香港九龍 ・マット・デイモンの辛すぎ…

「2050年のメディア (下山進)」

2019年10月刊行。 2018年正月。 「そして社のために正しいと思うことがあれば「社長をぶっ殺すぐらいの気概でやれと発破をかけた」 ・ヤフーの根源は分類 ・住友商事はオンラインプラットフォーム黎明期から関心を寄せていた。当初から住商のやっ…

「シン・ニホン (安宅和人)」

日本の大半の産業はやるべきことをやっていなかった。 技術革新や産業革新の新しい波は引き起こせず、乗ることもできなかった。企業価値レベルでは中韓にも大敗。大学も負け、人も作れず.... *全ての産業がデータ×AI化する *マッシュアップ していく…

「暇と退屈の倫理学 國分功一郎」

人間が豊かさを喜べないのはなぜだろうか 人が退屈することを嫌うからである 革命が到来すれば、私たちは自由と暇を得る。そのときに大切なのは、その生活をどうやって飾るかだ。 人は「打ち込むこと」と「没頭すること」を渇望する。 歴史学は時間を遡るが…

「不自由展中止 いま語る_津田大介・あいちトリエンナーレ芸術監督」(2019年8月21日付 朝日新聞)

ポイント ・現場の危機的状況、観客の安全を考えればあの手段しかなかった ・京都アニメーションのガソリン放火事件が約2週間前に起きた ・「本当にトリエンナーレが後退させたのでしょうか。警備などに莫大なコストをかけないと表現ができないというこの現…

「イノベーション立国論_APU学長・出口治明」(2019年9月18日付 朝日新聞)

まさに実業界の賢人だな。出口さん。 どんな分野でも深い省察を持ってる。コモンセンスが深いんだろうな。 ヨーゼフ・シュンペーターによると、イノベーションとは知と知の組み合わせです。知と知の間の距離が遠いほど、面白いアイデアが生まれる。 平成の30…

「性暴力が無罪になる国 弁護士・角田 由紀子」(2019年9月6日付 朝日新聞)

特に、父親から娘への継続的な性的虐待を認めながら、「娘の抵抗が著しく困難だったとは言えない」として無罪にした名古屋地裁岡崎支部の3月の判決は、驚きでした。 ーしかしなぜ、理解に苦しむような判決が続くのですか。 「男女平等の度合いを示す世界経…

「芸術祭 噴き出た感情(黒瀬陽平、宮台真司)」(2019年8月10日付 朝日新聞)

黒瀬陽平氏 「日本人の心」や「先祖」を持ち出し、公金投入を理由に展示を中止すべきだと訴えた政治家は節度を失っています。金は出すが口は出さないという姿勢が筋で、そうでないとなんのために芸術監督がいるのかわからない。 騒ぎの中心の「平和の少女像…

「論壇時評_ジェンダー対立 ー意識の溝 構造から変えよー」(2019年4月25日付朝日新聞)

朝日新聞(2019年4月25日付) 津田大介編集回。 「がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。」 「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげ」という祝辞を述べた …

『僕らはいつまで『ダメ出し社会を続けるのか』(荻上チキ)』

荻上チキの、TVでのコメンター陣の並びについても、客観的で中立的な視点と切り口は、どうやって培われてるんだろうと興味本位で読んだ。 「エヴィデンスに基づいた議論構築」や「社会疫学的な思考」を大事に、一つ一つを考えてきた人だ。そう思えた。同い…

『ベター・コール・ソウル』SEASON4

ソウル誕生までの長いエピソードもも極まってきた感のある、SEASON4。 とりわけ、味があってイイ!言葉少なでも叙情的だなあといつも思わせるのは、 ロートルでプロの仕事人 マイク・エルマントラウトが関わるエピソード。 #10 『勝者』 妻に会うために…

『シェイプ・オブ・ウォーター』

お風呂でオナニー 背の低い男は必ず浮気する。 水槽の中の異形の彼と、音楽を流してデートする。 彼はありのままの私を見てる。 あなたの姿がなくても、気配を感じる。 人生は失敗の積み重ねに過ぎない。

『状況は変わる(浜矩子)』

10月4日付 朝日新聞夕刊 >「荒れ野で叫ぶ声でありたい」と、振る舞ってきた。 >「敵を決めつけてはいけない >安倍政権がアベノミクスを打ち出して間もない2013年、「アホノミクス」と言い出した。 痛快。浜矩子、追いかけたいわ〜。

『等身大の日韓関係』『せめて議論の場は寛容に(佐伯啓思)』

2018年10月5日付 朝日新聞 出水 薫さん(九州大学大学院教授) 「日韓関係がよくない」という言い方を耳いしますが、「日韓関係」とは、いったい何なのでしょうか。 首都からの始点がすべてであるように語らず、多様な見方で相対化する努力が必要です…

『万延元年のフットボール(大江健三郎)』

1988年初版刊行。 繰り出されるイメージは大江健三郎作品のイメージそのものだ。 石の礫。不条理な事故や怪我。生まれた子に障害がある。 穴にうずくまる僕。異常に太り出した女(ジニ)。森に棲む隠遁社(ギー)。 顔を朱色に塗って縊死した友人..。 こ…

『セッション』

『WIPRUSH』違った。邦題『セッション』。たしか1回目は劇場で観た。 超スパルタ指導者に持ち上げられたり、突き落とされたり(その上下の運動に観客は眼が離せなくなる)。 気になっていてデートに誘った子可愛い。しかしそのタイミングで誘うかー?みたい…

『歴史と戦争(半藤一利)』

心にとどめ置きたい、学ぶことがほんとに多い、戦争をしっている先達の話。 こういう人と、お酒を飲みながら語る機会が得られると素晴らしいだろうな。 半藤一利の、いいとこ取り集。 明治維新などとかっこいい名前をあとからつけたけれど、あれはやっぱり暴…

『思いやりのススメ』

身体障害者で激しく口の悪いトレヴァーとそれを介護する書けなくなった小説家・ベンのロードムービー。 「中指立ててる」 「あーん、惜しいな」 向かいのダイナーでデートする2人。それを見守るベン。 全米一巨大な穴に向かって、立ちション便。

『メメント』

出張先の水戸で行ったインドカレー「カルマ」 ・物語を逆回しに。しかも断片的に。 ・全身、メモ(入れ墨)だらけの男 ・誰も信じられない(出てくる奴全員怪しい ・「条件付け。習慣と繰り返しで俺は生活できる。本能で生活する」 ・ストーリーが断片的にな…

『DEAD POOL』

「お前らまだいたのか。さっさと行けよ。何か社会の役に立つことしろ」 「じゃあ、シコるから部屋から出てって」

『永い言い訳(西川美和)』

キューバへの行きしな。羽田-トロント間で観た。 まず、映画の始まり方サイコー。 ...妻()が夫(本木雅弘)の髪を切りながら夫がグチってる。 で、自宅で不倫明けの朝、急転直下の物語進行へ... 「子育てって免罪符ですよね。自分がバカでサイテーなクズだって…

『It(2017)』

『It(2017)』(tront ~tokyoHaneda) ・大雨の日に側溝から、マジインパクトあるピエロが話し掛けてきた。 ・小児の側溝への連れ去りシーンマジ怖ええ。腕喰われて引っ張られたジョージー同様、観てるものもガッっとこのピエロのインパクトに掴まれる。 …

『Argo』

『Argo』(2018.07.11-/ tront ~tokyoHaneda間) ・(イランの)人々はシャアの身柄引き渡しを求めアメリカ大使館に押し寄せた。裁判にかけ処刑するために。 ・カナダ大使邸に匿われたアメリカ大使館職員6人の救出作戦 ・CIAの救出エキスパート(B アフレッ…